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東北で震災9年追悼式、新型コロナで中止・規模縮小

東日本大震災から9年を迎えた11日、東北の被災地は追悼の祈りに包まれた。今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各地で自治体による追悼式が中止・縮小された。宮城県は仙台市や石巻市など12市町が式典を取りやめ、住民らが自由に献花できる献花台を設置。岩手県と福島県では追悼式の規模を縮小して実施した自治体が目立った。

合同追悼式で式辞を述べる岩手県の達増知事(11日、岩手県釜石市)

宮城県の村井嘉浩知事は亘理町の中央公民館で献花後、多くの自治体で追悼式が中止になったことについて「本来ならご遺族と一緒に参列して慰霊するはずだったが、このような形になって非常に残念だ」と述べた。

震災10年目に当たる2020年度は国が復興を手厚く支援する「復興・創生期間」の最終年度で、インフラ整備などは1つの区切りを迎える。村井知事は「11年目以降も復興に向けてやるべきことは多い。そのための移行期間と捉えて仕事をする」と決意を語った。

仙台市では郡和子市長らが宮城野体育館で献花した。郡市長は犠牲者を悼み、教訓を後世に伝える大切な日に変わりはないとした上で、「被災した方が高齢化している。体も心も健康であるためにはしっかりとしたケアが必要」と今後の課題を語った。

黙とうを終え、献花する仙台市の郡市長(左)ら(11日、仙台市)

石巻市も献花のみを実施した。市役所内の献花場には多くの人が訪れた。おば夫婦を津波で失った市内の女性は「式典はなくなってしまったが、献花だけでもできたらと思って来た。何年たっても心の中は変わらない」と話した。

宮城県内で唯一、追悼式を開いた東松島市の会場には350人が参列。渥美巌市長は「風化を防ぐには語り継ぐことが大切」と訴え、「これからも被災者に寄り添い、コミュニティーの再生に力点を置く」と強調した。

岩手県は同県釜石市と合同で追悼式を開いた。市内の会場には遺族81人を含む135人が参列した。達増拓也知事は釜石自動車道や三陸沿岸道路の開通など復興が進んでいることを指摘。今年は県内で「復興五輪」を掲げる東京五輪の関連イベントが相次ぐことから、「岩手の魅力を積極的に発信し、復興そして地域振興の力につなげていく」と述べた。

福島県主催の追悼式は福島市内で内堀雅雄知事のほか、県議会議長や市長会副会長、町村会長、遺族代表の計5人のみで行った。祭壇には例年通り、県内の花や木材を使用。内堀知事は「依然として福島県の復旧・復興には高く険しい壁が立ちはだかっている。前例のない困難な課題に勇気を持って挑戦を続ける」と話した。

同県いわき市では芸術文化交流館アリオスで追悼式を開催。例年より規模を縮小し、時間も短縮した。出席者は100人前後と昨年の5分の1だった。清水敏男市長は「これまで進めてきた復興の歩みをさらに進め、復興・創生期間の総仕上げをしていかなければならない」と決意を語った。

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