プーチン氏、24年大統領選出馬に道 任期制限撤廃を支持

2020/3/11 1:59 (2020/3/11 4:09更新)
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10日、ロシア下院で演説するプーチン大統領=AP

10日、ロシア下院で演説するプーチン大統領=AP

【モスクワ=石川陽平】ロシアのプーチン大統領は10日、下院で演説し、次期大統領選に自らの立候補を可能にする憲法改正法案を支持する考えを表明した。2024年の任期切れに伴い、すでに計4期に及ぶ大統領職から退任するとの見方が広がっていたが、同年に予定される次期大統領選で5度目の出馬に踏み切る可能性も出てきた。

下院で審議中の改憲法案は大統領任期を「2期まで」と定めている。与党・統一ロシアのテレシコワ下院議員が提出した追加の改憲案では、改憲法の発効時の大統領はそれまでの任期を「計算に含めない」と制限をなくし、さらに大統領職を務められるとした。

プーチン大統領は下院での演説で、テレシコワ氏の改憲案について「1つの条件がある。憲法裁判所が憲法の原則と基本的な条項に反していないと結論することだ」と原則として賛成する意向を表明した。他の改正案も含めて一括で改憲法案の是非を問う4月22日の全国投票で支持される必要があるとの考えも強調した。

ロシア下院は10日、プーチン氏の演説に続いて、テレシコワ氏の改憲案も含めた憲法修正法案を基本的に承認した。全国投票での支持と憲法裁判所の合憲判断を経て、プーチン氏はさらに2期12年、2000年の大統領就任から首相に就いた4年間を除いて合計で6期32年間、36年まで大統領を務めることも可能になる。

プーチン氏の次期大統領出馬を可能にする改憲案について、マトビエンコ上院議長は「すべての状況を明確にするものだ」と評価したうえで、「とても適切だと思われる」と指摘した。プーチン氏の次期大統領選への立候補を支持する考えを示唆した可能性がある。

今後の焦点はプーチン氏が実際に次期大統領選への出馬を表明するのかどうかに移る。出馬表明は4月の改憲案を巡る全国投票後から、24年の次期大統領選前までいずれの時期でも可能であり、内政や国際的な環境を見極めたうえで出馬の是非を決定することも否定できない。

ロシア国民の間ではプーチン氏が24年に大統領を退任後も、権力を保持し続ける「院政」を敷くとの見方が多かった。かりにプーチン氏が次期大統領選への出馬を決めた場合、「院政」でも「体制の移行」でもなく、現体制の継続となる。政権の長期化を批判する市民や反体制派の「反プーチン運動」が再燃する可能性もある。

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