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サウジ、1200万バレルを供給 4月に2割強増産
シェア奪取狙う 全面価格戦争へ

2020/3/10 20:36 (2020/3/10 21:50更新)
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サウジアラムコのアミン・ナセルCEO=ロイター

サウジアラムコのアミン・ナセルCEO=ロイター

【ドバイ=岐部秀光】サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは10日、現在およそ日量970万バレルの石油生産を2割強引き上げて、4月に日量1230万バレルを市場に供給すると発表した。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国との減産協調の話し合いが決裂したことを受け、高コストの生産者からシェアを奪う方針を鮮明にした。全面的な価格戦争に突入する見込みで、石油市場の環境は一変しそうだ。

能力の限界近くまで生産を増やすとともに、国内外に備蓄する石油も放出する方針とみられる。アラムコは国内やエジプト、日本の沖縄県などに戦略的に石油を備蓄している。

アラムコは株式を上場する国内証券取引所タダウルへの声明で「これにより前向きで長期的な金融上の効果がもたらされる」と指摘した。

OPECと非加盟国で構成する「OPECプラス」による日量210万バレルの協調減産は3月末で期限をむかえる。これを機に、世界最大の石油輸出国であるサウジは伝統的に担ってきた「スイングプロデューサー」(需給調整役)を放棄、石油政策を転換することを決断したもようだ。

サウジの増産で、石油価格は長期的に安値が続く公算が大きい。米シェール企業などにとっての損益分岐価格を大きく割り込み、市場からの撤退を強いられる企業が増えそうだ。欧米石油会社の投資や財務計画も大幅な練り直しを強いられる。

北海ブレント先物は6日のOPECプラスの交渉決裂を受けて急落。中東の地政学リスクで一時高騰した年初のピークの半値以下となる1バレル31ドル程度まで下がった。週明けも株式や外為市場の混乱に引きずられて荒い値動きとなっている。

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