2月の工作機械受注額、10年ぶり低水準 新型コロナで

2020/3/10 17:01
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新型コロナの感染拡大で今後も落ち込みが続く可能性もある(シチズンマシナリーの軽井沢工場)

新型コロナの感染拡大で今後も落ち込みが続く可能性もある(シチズンマシナリーの軽井沢工場)

日本工作機械工業会(日工会)は10日、景気の先行指標とされる2月の工作機械受注額(速報値)を発表した。前年同月比30.1%減の767億円で、2月では2010年以来10年ぶりの低水準になった。新型コロナウイルスの影響で中国を中心に商談が停滞し、設備投資意欲が減退しているためだ。3月は期末需要や中国の春節休暇明けの商談が動き出すが、新型コロナの状況次第ではさらなる落ち込みもありうる。

受注総額は17カ月連続のマイナスだった。工作機械受注は17~18年にかけて中国市場の好況に沸いていたが、米中貿易摩擦が表面化したことで受注減が続いた。受注総額は19年6月に好不況の目安とされる1千億円を割り込むと、900億~800億円台の低水準が続いていた。関係者が「800億~900億円台が受注の底になる」とみていたところに新型コロナの影響が襲った。2000年以降、月額で最も少なかったのはリーマン・ショック後の09年1月で190億円になる。

受注総額のうち外需は34.2%減の447億円。10年1月以来の低水準になった。大型機械に強いオークマは「中国では春節明けに日本人従業員が戻れず、現地従業員も行動制限を受けた。営業活動ができない状況だった」と振り返る。商談の停滞が響き、同社の2月の輸出は46.7%減少した。

内需も23.3%減の319億円。自動車部品の加工機械を扱う三菱重工工作機械の内需は45.2%減だった。「中国との取引が多い企業では仕事が減少し、部品が入って来ずに苦しむ例が出ている。そういった企業への商談が断られ始めた」(同社)

3~4月は春節休暇明けの商談が動き出し決算期末の駆け込み需要もあることから、年間を通して受注が高水準になる書き入れ時だ。ただ中国では4月の大型展示会が延期となったほか、「来日が制限されたことで、海外の顧客との商談や製品の引き渡しができなくなっている」(工作機械メーカー)といった事例も出ている。3月は一段の受注減少が避けられないとの見方も出ている。

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