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潮受け堤防の開門認めず 諫早湾干拓で長崎地裁

国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防閉め切りで深刻な漁業被害が生じたとして、諫早湾沿岸の長崎県の漁業者らが国に排水門を開くよう求めた訴訟の判決で、長崎地裁は10日、「堤防の閉め切りが漁場環境を悪化させたとは認められない」として、請求を棄却した。

長崎県の漁業者らによる第1陣訴訟は昨年6月、最高裁で「開門せず」の判断が初めて確定し、漁業者が敗訴。第2、3陣訴訟を併合して言い渡された今回の判決も、この判断に沿った形。

武田瑞佳裁判長は、堤防閉め切りによって湾内の潮の流れが遅くなり、海中の貧酸素化が進み、海底に泥が堆積したと認定。しかし「漁獲量減少にはさまざまな要因があり、堤防閉め切り以外による可能性を否定できない」と判断した。

諫早湾干拓を巡っては、佐賀県の漁業者らが起こした別の訴訟で2010年に開門を命じる判決が確定。漁業者らは今回、国がこの確定判決を履行しないことは違法だとも主張したが、長崎地裁は判断を示さなかった。

国は開門命令の無効化を求めて提訴(請求異議訴訟)しており、最高裁が昨年9月、国の請求を認めた福岡高裁判決を破棄し、差し戻し審が高裁で係争中。高裁は今後、和解を促す可能性があり、漁業者と国が歩み寄れるかが焦点になる。

漁業者側の馬奈木昭雄弁護団長は10日の判決後「誰もが知る漁業被害を否定した。ごまかしの最低の判決だ」と話し、控訴する方針を示した。農林水産省は「国の主張が受け入れられた」とのコメントを出した。〔共同〕

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