マスク転売、取得時超える価格禁止 医療用や産業用も

2020/3/10 11:50
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多くの人がマスク姿で出勤している(東京都新宿区)

多くの人がマスク姿で出勤している(東京都新宿区)

政府は10日、マスクの高値転売を禁止する政令改正を閣議決定した。15日から施行する。通常の仕入れや販売を行う小売業者などを除き、購入したマスクを取得価格より高く転売できないようにする。違反すれば1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科す。新型コロナウイルスの感染拡大で供給不足となったマスクの買い占めを防ぐ。

対象となるマスクは家庭用、医療用、産業用まで含む。個人で作成したマスクも、用途や形状などに応じて対象に含める。防護マスクや、防寒用のフェースマスクなどは対象外だ。

具体的に違反と判断する要件は大きく2つある。1つは「小売事業者など」から購入したマスクということであり、もう1つは取得価格を超える値段で譲渡するということだ。

「小売事業者など」はスーパーやドラッグストア、通販業者などのほか、消費者に直接販売する製造業者や卸売業者、個人も含まれる。一般消費者がアクセス可能な店舗やインターネットサイトなどを通じて買ったマスクの転売が対象になる。

取得時を超える値段での販売を禁じるのは、利益目的の転売行為を防止する狙いがある。本体価格を安く設定していても、送料や手数料を含めた全体の価格が高額なら違反になる。ネットオークションで安値で出品しても、最終的に売買が成立した時の価格が取得価格を超えれば違反だ。

不特定多数に販売する場合が対象で、経済産業省によると親族に売る場合は対象外という。製造業者から卸売業者、卸売業者から小売店への卸売り取引についても、転売ではなく通常の商取引なので対象外になる。

今回の規制は転売行為を対象にしているため、小売店が自分の判断で異常な高値で販売したり、抱き合わせで販売したりしても、この法律の違反対象とはならない。ただその場合は社会的な評判が低下する。公正取引委員会は抱き合わせ販売について、独占禁止法上の問題になりうるとの見解を示しており、違う罰則を適用される可能性が出てくる。

政令改正は15日から施行される。施行日前に売買契約が成立し、施行日後に発送する場合は今回の規制対象外になる。違反すれば1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科される。「チケット不正転売禁止法を参考にした内容」(経済産業省)だ。

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