特措法改正 13日成立で与野党合意 「私権制限」焦点

2020/3/10 2:00
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新型コロナウイルスへの対応で答弁する安倍首相(9日、参院予算委)

新型コロナウイルスへの対応で答弁する安倍首相(9日、参院予算委)

新型コロナウイルス感染症の拡大に備え緊急事態宣言を発令できるようにする新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案をめぐり、与野党は13日に成立する日程で合意した。立憲民主党など野党は改正案の審議を通じて「発令前に国会の承認を求める」などの修正を求めていく。安倍晋三首相は参院予算委員会で「私権制約に十分考慮する」と述べた。

自民党の末松信介、立民の芝博一両参院国会対策委員長は9日、改正案の審議日程を巡り国会内で会談した。末松氏によると、13日に成立する方針で一致した。政府は10日に閣議決定し、国会提出する予定。衆院は12日の通過を確認している。

改正案は新型コロナウイルス感染症も特措法の対象とする内容で、緊急事態宣言が発令できるようになる。宣言には臨時医療施設を設置するために所有者の同意なしに土地を使用できるなどの私権制限が含まれる。

立民などの共同会派は9日、国会内で改正案について議論し、修正が必要だとする項目をまとめた。緊急事態宣言の発令や延長時は事前に国会での承認を求める。宣言が続いている間は、緊急事態措置の実施状況について適時、国会に報告することなども要求した。

立民の逢坂誠二政調会長は緊急事態宣言について「私権を制限する力をもったものだ。政府に白紙委任するのはいかがか」と語った。

日本維新の会は政府がイベント中止命令をできるようにし、補償措置を設けるべきだとの申し入れをまとめた。遠藤敬国対委員長が自民の森山裕国対委員長に申し入れた。遠藤氏は会談後、記者会見で「中止要請をした限りは、きちっと政府が支援をしていくべきではないか」と述べた。

一方、共産党の田村智子氏は参院予算委で「そもそも法改正の必要性がない。提出を取りやめるよう求める」と述べた。

森山氏は国会内で記者団に「法案をよく見ながら付帯決議などいろんな作業が与野党で進んでいく」と語った。立民など共同会派が求める修正項目については「付帯決議の中に盛り込めばいい」と述べた。

首相は9日の参院予算委で、改正案の必要性について「危機管理の観点から感染の急速な拡大といった最悪の事態を想定しながら、国民生活への影響を最小とすべく行う」と説明し、理解を求めた。緊急事態宣言については「私権を制約する可能性もある。どのような影響を及ぼすか十分に考慮しながら判断したい」と述べた。

改正案を担当する西村康稔経済財政・再生相は、緊急事態宣言を発令する要件について「感染症の状況、重篤性の度合いなどが様々な中で、定量的に示すのはなかなか困難だ」と答弁した。「専門家の意見を踏まえて適切に判断するようにしたい」とも述べた。

自民党は9日、野党各党に政府が10日にまとめる第2弾の緊急対応策についても説明した。全国一律で要請した小学校などの臨時休校に伴い、仕事を休む保護者向けの新たな助成金制度などが含まれる。

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