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「コロナ相場」による騰落率は(投信ランキング)

新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、世界の株式相場は2月末にかけて大きく下落した。投資信託にも大きく値下がりするものが目立ち、資産運用会社は基準価格が大幅下落した理由を伝える臨時のリポートを発信するなどの対応に追われている。

そこで、国内公募追加型株式投信(純資産総額が100億円以上、ETFとブル・ベア型を除く)を対象に、コロナウイルスの脅威が明るみに出る前の2019年12月末から世界的に株式相場が大きく下落した2020年2月末までの運用成績を比較。騰落率(分配金再投資ベース)の大きかったファンドをランキングし、新型コロナ拡大の影響について点検した。

下落率が最大となったのは「資源株ファンド 通貨選択シリーズ<ブラジルレアル・コース>(毎月分配型)」で30%近く下落した。同ファンドは世界の資源関連株への投資に加え、ブラジル・レアルで為替取引を行う通貨選択型ファンド。ブラジル中央銀行が昨年から5会合連続で政策金利を引き下げたことで通貨安が続いたうえ、新型コロナウイルスの感染拡大により世界景気が減速、エネルギー需要が後退するとの見方から資源関連株式が大きく下落したことが響いた。

2~5位はすべて国内株式で運用するファンドで20%以上の下落。日経平均株価は同期間で約10%下落したが、中小型株式で運用するファンドの苦戦が目立った。

一方、上昇率の首位は「深セン・イノベーション株式ファンド(1年決算型)」で20%を超える上昇となった。コロナウイルスの震源地である中国本土の株式で運用するファンドだが、春節(旧正月)明けに大きく下落した後は中国政府による景気下支え策の期待から基準価格は堅調に推移している。

2位と4位は安全資産とされる「金(ゴールド)」に投資するファンド。投資家のリスク回避姿勢が強まるなか、ニューヨークの商品市場では金先物が1トロイオンス1600ドルの大台を突破する場面もあった。

3位の「テトラ・エクイティ」は、米S&P500種株価指数先物を機動的に買い建てたり、売り建てたりするファンド。この戦略が功を奏してS&P500が急落する局面でもリターンを得たようだ。5位の「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(1年決算型)」は、投資する公益株式が景気変動に左右されにくいディフェンシブな特性から、世界的に株価が急落する局面でも相対的に下落が小幅にとどまった。ただし、同ファンドはルクセンブルク籍の投資信託証券に投資するため、組み入れ株式の価格が基準価格に反映されるタイミングが海外資産に投資する一般的なファンドと異なるので留意が必要だ。

(QUICK資産運用研究所 石井輝尚)

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