中村芝翫が3役で活躍 大役相次ぎ歌舞伎界の中心に

2020/3/12 2:00
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襲名から3年余、大役を次々と任されている中村芝翫

襲名から3年余、大役を次々と任されている中村芝翫

歌舞伎俳優の中村芝翫の存在感が大きくなっている。東京の歌舞伎座だけを見ても、1月は4役、2月にも出演し、3月公演(中止)は「雛祭り」の男雛、「新薄雪物語」の奴妻平、「石切梶原」の大庭三郎の3役だ。時代物と呼ばれる歴史劇の武将役などを担う「立役(たちやく)」として、今の歌舞伎界の中心にいる。

2014年に「石切梶原」の大庭三郎を演じた中村橋之助(現在の芝翫)(C)松竹

2014年に「石切梶原」の大庭三郎を演じた中村橋之助(現在の芝翫)(C)松竹

3月の公演について「新薄雪物語は花見の場があり、恋があり、いかにも歌舞伎らしい美しい作品です。妻平は初役ですが、色気もなければいけない役だと思っています。大庭三郎は橋之助時代に一度やりましたが、改めて勉強し直さなければ」。「雛祭り」では長い休養期間を終え徐々に舞台復帰している兄、福助と共演する。「舞台に立つことで体調が少しずつよくなるようです。機会を作ってくださる方々にとにかく感謝しています」

芝翫襲名から3年あまり。次々と大役を任されて「先輩たちに教わることが増えた。それによって、歌舞伎というもののすごさを改めて発見しています」という。例えば「1月は(中村)吉右衛門さんに安倍貞任の役について毎日のように意見を伺い、2月は玉三郎さんにストレッチを教わりました。何より皆さん、何度もやっているお役でも、前回よりいい芝居にしようと柔軟に工夫しておられる。その姿勢を目の当たりにしたことが収穫です」。集客面では最近、華やかな新作に比べて古典歌舞伎は分が悪いようにも見えるが、先輩たちの姿勢は「自分も継いで、後輩にバトンタッチしなければ」。

(瀬崎久見子)

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