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サウジ、一転石油増産へ 協調決裂でシェア重視に転換
販売価格引き下げ

2020/3/8 22:20
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石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国との協調減産の交渉決裂で石油価格は大きく下落した=ロイター

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国との協調減産の交渉決裂で石油価格は大きく下落した=ロイター

【ドバイ=岐部秀光】世界最大の石油輸出国であるサウジアラビアは自主的な減産を取りやめ、石油増産に転じる見込みだ。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国の減産交渉が決裂したことが背景にある。2016年ごろから実施する価格下支えの取り組みをやめシェア重視の戦略に転換したもようだ。新型コロナウイルスが石油需要に影を落とす中、石油価格下落に拍車をかける可能性がある。

ロイター通信などによると、サウジは現在日量970万バレルの生産量を4月に日量1000万バレルを超す水準まで引き上げる方針だ。OPEC内部の合意と別にサウジが自主的に実施している減産をとりやめるかたちとなる。生産能力いっぱいの日量1200万バレルまでの増産の可能性も非公式に示唆している。

OPECとロシアなど非加盟の主要産油国は、3月末が期限となる現行の日量210万バレルの減産の枠組みを継続・強化することをめざしたが、ロシアの反対で交渉が決裂した。

サウジはまた石油価格の引き下げも決めた。国営石油会社サウジアラムコは4月の日本を含むアジア向け軽質油の公式販売価格(OSP)を1バレルあたり6ドル引き下げる。米国向けを7ドル、欧州向けを8ドル引き下げる方針で、それぞれ10%を超える大幅な値下げとなるもよう。国際指標の北海ブレント先物は、6日の交渉決裂を受け一時10%近く下落し、1バレル45ドル程度となった。

サウジは14年の価格急落後、一時はシェアを重視して原油安をあえて放置する戦略を採っていた。今回の交渉決裂をきっかけに当時の戦略に戻る可能性がある。OPEC盟主サウジの方針転換で価格競争が激化すると、米国のシェール企業など高コストの生産者は市場から撤退を迫られる。業界の環境は一変しそうだ。

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