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アラムコ株、公開価格割れ サウジ株式市場急落

(更新)

【ドバイ=岐部秀光】2019年12月に新規株式公開(IPO)で国内市場に上場したサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの株価が8日、初めて公開価格の32リヤルを下回った。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国を加えた「OPECプラス」の協調減産の交渉決裂に伴う石油価格の急落が背景だ。

アラムコの終値は30リヤルで前営業日に比べ約9%下落した。金・土曜日は休場するサウジ市場は再開した8日、アラムコ株をはじめ株価が取引開始から急落した。アラムコ株の下落で、政府がIPOへの積極参加を求めて株式を購入した個人投資家は含み損を抱えるかたちになる。海外投資家の多くはアラムコの公開価格が欧米石油会社に比べ割高とみていた。

実力者ムハンマド皇太子は、同社の企業価値を2兆ドルと主張してきた。上場直後に時価総額はこの水準を達成したが、以後は下落基調となった。公開価格から計算される時価総額は1.7兆ドル程度だ。

皇太子はアラムコの国内上場の成功をテコに、年内にも念願の海外上場を実現しようとしていた。皇太子が主導するサウジの経済・社会改革の原資を得るため海外での株式売却を狙ってきたが、実施環境は一段と厳しくなりそうだ。OPECプラスの交渉決裂がもたらした株価下落は、アラムコの経営がサウジ政府の利益と密接に結びついていることを改めて印象づけた。

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