富士フイルム、最高級コンデジ投入 スマホにない体験

2020/3/7 2:00
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

富士フイルムはファインダーをのぞきながら撮影する従来のフィルムカメラに近い撮影体験を楽しめる製品を拡充する。同社として最高級と位置づけるデジタルコンパクトカメラを投入。液晶画面で撮影する被写体を確認する方法以外にも、のぞき穴式の光学ファインダーを通して撮影ができる。スマートフォンにはない撮影体験を提案し、写真にこだわりを持つ顧客層を広げていく。

高級コンパクトデジタルカメラ「X100V」

高級コンパクトデジタルカメラ「X100V」

富士フイルムは高級コンパクトデジタルカメラ「X100」シリーズの最新機を発売した。新機種「X100V」は、同シリーズで3年ぶりの新製品だ。価格はオープンで、想定価格は税別16万4500円としている。

新製品は撮影時に被写体のそのままの姿を目視できる「光学ファインダー(OVF)」と、デジタルに変換された被写体を確認できる「電子ビューファインダー(EVF)」を従来よりも使いやすくした。EVFには有機ELパネルを採用。画素数も従来機「X100F」と比べて約1.6倍向上し、約369万ドットでより高精細な画面で被写体を確認できるようにした。

ファインダーの切り替え機能にこだわることでどのような環境でも被写体を確認しやすくした。

例えば、太陽光が強い環境では液晶画面上に光が反射して被写体の状況が確認しにくく、想定するように写真は撮影しにくくなる。こういう場合に光学ファインダーを使えば、通常のように撮影できるようになるという。

OVFを使うときには画面の端に小型EVFを同時表示することもできる。EVFにはピントが合った箇所などが拡大して映し出され、より撮影をしやすく工夫した。「非球面レンズ」と呼ぶ平面でも球面でもない曲面を持つレンズを2枚使用。内蔵したレンズ枚数を合計で8枚にした。レンズ全体の大きさを抑えながら高解像の写真を撮れるようにした。

富士フイルムは他社のデジカメでは採用していないOVFを搭載したカメラのラインアップを拡充している。昨年11月にはプロ仕様のデジタルカメラ「X-Pro」シリーズの新機種「X-Pro3」を発売。OVFとEVFをレバー操作で瞬時に切り替え可能で、撮影対象に応じて柔軟に対応できるようにした。

カメラ映像機器工業会(CIPA)によると、2020年のデジカメの世界出荷台数は19年比23.3%減の1167万台になる見通しだ。撮影機能が向上するスマホの需要が伸び続けていることで、3年連続で2割超出荷が減っている。

富士フイルムはスマホ写真からの脱却を狙うユーザーを増やしていきたい考えだ。

(企業報道部 高木雄一郎)

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