農産品輸出、5年後2兆円の中間目標も 政府決定
政府は6日、農林水産物・食品の輸出について、2030年に5兆円に増やす目標を正式に決めた。25年には2兆円の中間目標も設定した。19年は韓国向けの落ち込みや魚の不漁で9121億円にとどまり、目標とした1兆円に届かなかった。食肉や水産などの80の加工拠点について海外の衛生基準に対応した施設へ改修するなどして輸出力の強化を急ぐ。
同日、菅義偉官房長官を議長とする「農林水産物・食品の輸出拡大のための輸出国規制への対応等に関する関係閣僚会議」を開催して決定した。3月末にまとめる「食料・農業・農村基本計画」にも反映する。
30年の新目標では、農産物は19年実績比6倍の3.5兆円、水産物は同5倍の1.3兆円、林産物も同5倍の1800億円に増やすとした。4月に農林水産省に設置する輸出本部を通じ、放射性物質規制など各国が設ける規制の撤廃も積極的に働きかける方針という。