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豊島逸夫の金のつぶやき

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日本株売り、外国人投資家の3タイプ

2020/3/6 18:00
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今、日本株売りの仕掛け人は2種類のヘッジファンドと米国年金基金だ。

まず、下げのモメンタムに乗って売り攻勢を展開するCTA(コモディティー・トレーディング・アドバイザー)。特に日本経済に関する知見は持たず、貪欲に売り崩しを図る。日銀の上場投資信託(ETF)買いとせめぎ合いを展開する覚悟が透ける。

次に、グローバルマクロ系。経済政治情勢を読み、じっくりポジションを持つ。ここが、日本見切り売りに動いている。コロナ発生前の10-12月期で既にマイナス6.3%成長。欧米市場でもショッキングな数字で、フィナンシャル・タイムズ(FT)とウォール・ストリート・ジャーナルがほぼ同時に社説で消費増税後の日本経済を憂う悲観論を展開した。これは、日本市場への評価にかなり影響を与えたことは間違いない。

そこに、コロナウイルスに関する日本の対応が「後手に回った」と批判された。

本日の日本売りのきっかけは中韓からの入国者を2週間待機させるとの政府決定だ。かれらは、トランプ大統領が早晩、日本に対する渡航・入国制限を発表すると読んでいる。米中韓と日本との人の流れが断たれることの経済的影響を非常に強く懸念している。米国大統領選挙真っただ中のトランプ氏に、友人「シンゾー」に配慮する心の余裕はない。

そして、米国年金基金。こちらは「リスク減らし=derisk」がキーワードだ。コロナウイルスの先が全く読めない状況では、運用ポートフォリオのリスクを減らすしかない。その売りの対象に日本株も入ってくる。「この時期に、コロナのホットスポット日本の株式を持っていては何をいわれるか分からない」米国の州公的年金は、極めて保守的で、横並びの習性がある。

特に、この週末にもコロナウイルスに関する新たな展開が出かねず、ポジションを縮小して備える姿勢だ。

彼らは異常な市場環境に置かれている。5日のNY市場は今週5回目となる1000ドル超幅の価格変動が繰り返された。アルゴリズム売買が制御不能に陥った感がある。

2日の月曜のダウ平均寄り付きは2万5500ドル水準で始まり、乱高下を経て、5日の引値は2万6100ドル水準。結局、600ドル幅の上げで終わっている。4日はバイデン圧勝で買われ、5日はコロナ不安で売られ、日替わりでテーマも変わる。

更に、コロナ被害が甚大な企業、地方自治体そして国の発行する債券の格付けにも格付け機関から注意報が発せられたことを、特に米国年金は重視している。「日本は好きだが、運用は別」

背水の陣で臨む姿勢に、コロナ切迫感がにじむ。

豊島逸夫(としま・いつお)

 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuotoshima@nifty.com

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