斜面崩落、再発防止考える 生徒の仲間、事故1カ月

2020/3/5 12:09
保存
共有
印刷
その他

神奈川県逗子市で道路脇斜面が崩落し、通行中の県立高校の女子生徒(18)が巻き込まれて死亡した事故から、5日で1カ月。生徒と一緒にボランティア活動に携わった仲間や同世代の学生は「二度とこんな事故が起きてほしくない」と、再発防止に向けた活動を地元で進めようとしている。

死亡した生徒の氏名について、県と市は「遺族の意向」として公表していない。今回、生徒を知る人たちはその気持ちを尊重した上で、事故の風化を防ぎたいとの思いから取材を受けた。

「ほかにもこういう危険な地域があるのでは」。2月下旬、市の文化センターに集まった、地元のボランティア団体「3.11つなぐっぺし」のメンバー。その多くは中高生だ。2013年から東日本大震災の被災地や逗子市で復興支援活動を続けてきた団体で、事故防止について話し合った。

同世代の女子生徒が犠牲になった事故。自分たちの目で確かめた災害リスクの高い場所を落とし込んだ地図作りや、学校と連携した防災学習など、防災への案が続々と出された。「地域の危険を認知してもらう行動を後押ししたい」と、中学2年の小島壮大さん(14)は意見を述べた。

一方で、生徒を知るメンバーからは、事故が忘れられることを懸念する声も相次いだ。

亡くなった生徒と一緒にボランティアに携わったことがある、団体の顧問で社会福祉士の服部誠さん(43)は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり事故の風化を強く感じている。「それでも忘れないでほしい」。多くの人に理不尽な事故があったことを覚えていてほしいと願う。

高校2年の榎本萌子さん(17)は「事故が起きた日はクラスで話したが、1日だけで終わってしまった」。誰もが被害者になった可能性があるのに、どこかひとごとのような友人の言動に違和感を覚えた学生もいた。

再発防止のために自分たちに何ができるのか。メンバーの学生から出た、事故を忘れず「世界一の防災の街として逗子が知られるように」という思いの実現のため、一人一人が考え続けていく。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]