スキルシェアで子どもの習い事 先生探して気軽に体験

2020/3/12 3:00
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持参した絵の具で子どもたちにアートレッスンをする清川さん

持参した絵の具で子どもたちにアートレッスンをする清川さん

子どもに習い事をいろいろ体験させたいが、定期的に通わせる時間やお金が足りない…という人は少なくないだろう。そんな人と、特技や経験を生かし先生になりたい人とをつなぐ「スキルシェア」が、悩みを解決してくれそうだ。

■事前にメッセージ交換

6歳と4歳の子を持つ記者(40)がスキルシェアのサービスを使い、習い事を体験させてみた。絵や工作を学べる「お絵描き教室」に通ってみたいという希望に沿い、美術レッスンができる先生探しからスタート。様々なプロフィルを子どもたちと見比べ、一緒に楽しめそうな先生を選び出す。メッセージを交換し、依頼する先生を決めた。

お願いしたのは中学校の美術講師として働く清川綾香さん(35)だ。話を聞くと美術だけでなく水泳教室の講師歴も16年あり指導が可能という。同じ6歳の子を持つ共通点もあり、2人の子どもに絵画・工作に加え、水泳のレッスンも受けさせることにした。

当日は午後、清川さんが保育園まで子どもを迎えに行き、電車で最寄りの公営プールへ連れて行ってくれた。1時間ほど泳いだ後、電車とバスで自宅に移動し、ここから念願の絵画・工作レッスンだ。

清川さんが持参した絵の具にビー玉やたこ糸を浸し、画用紙に転がしたりこすったりすると、カラフルな模様が描き出された。子どもが熱中するうち、あっという間に30分が経過した。次に型紙を使って箱の中に道を設け、ビー玉を転がして遊ぶ迷路作りをした。4歳の娘は硬い紙をはさみで切る手がおぼつかない。普段なら親が代わりに切ってしまうところだが、清川さんは1人で切れるよう持ち方を上手に教えてくれた。

絵の具を使った絵画は、後片付けが気になって取り組めずにいた。専門の先生ならではの体験ができ、親子ともに充実したレッスンだった。

今回、利用したのはベビーシッターのマッチングサービスであるキッズライン(東京・港)だ。保育時間を利用し、習い事の先生や家庭教師をしてくれる人が複数所属する。レッスンの内容や日時、地域などで絞り込み、顔写真やプロフィルが載る個人ページを読んで、事前に直接メッセージのやりとりができる。

費用は3時間半の保育料と指導料、交通費で1万4千円ほど。水泳と絵画・工作のレッスンを2人で受け、送迎もお願いした。教室に通うと週1回の日時が固定され、1人1万円前後の月謝がかかる。行けない日もあるだろうし、親の送り迎えが必要だ。そうなると時間や頻度を自由に相談できるスキルシェアの費用対効果は高いように感じた。

スマホのアプリから習い事を選べるのがキッカケ(東京・新宿)だ。英語やプログラミングなどのほか似顔絵や花を使った作品作りなど、様々な特技を持つ先生が在籍する。アプリで好きな習い事を選んだら先生と直接やりとりし、日程などを決め受講する。金額などは習い事や先生によって異なる。

ストアカではネットを通じて習い事の先生を探せる

ストアカではネットを通じて習い事の先生を探せる

スキルシェア大手のストリートアカデミー(東京・渋谷)が運営する「ストアカ」でも子ども向けの習い事を選べる。モデルウオーキングやデザイナーなど職業体験レッスンが充実しているほか、親子で参加できるものも多い。夏休みなど長期休暇中のレッスンが人気で、2019年夏は「読書感想文用の作文教室」の受講生が最も多かった。

■新型コロナ対応も

新型コロナウイルスへの対応では、ストアカがこれまで禁止していたオンライン講座を解禁し講師に対し開講のガイドラインを設けた。小学生向けに自宅で受けられる「オンライン算数講座」などが開かれており、政府の休校要請発表以来、問い合わせや申し込みが増えているという。

キッズラインでも休校になった子どもの宿題サポートや図工、体育などの授業の代わりになるレッスンを提供できるシッターに問い合わせが増えている。

スキルシェアサービスは入会金や月謝がなく、単発で参加できるので、日時を固定されずいろいろな習い事を体験させてみたいという人にとっては使いやすい仕組みだ。

ただ習い事中は子どもを預けるため、事前に先生と十分なやりとりをし信頼関係を築くことが大切だ。水泳や体操、かけっこなどで公営施設を使う場合、有料のレッスンを禁止している自治体もある。受講する施設環境についても事前にしっかり把握しておきたい。

(岡田真知子)

[NIKKEIプラス1 2020年3月7日付]

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