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ネット調達、新型コロナで損失の事業者を相次ぎ支援

ネットで資金を募るクラウドファンディング(CF)の運営企業が新型コロナウイルスの影響で損失が出た事業者の支援に動く。CAMPFIRE(東京・渋谷)は中止イベントの主催者や予約の減った飲食店が資金を募れるようにする。READYFOR(同・千代田)も同様の取り組みを始めた。CFが新たな役割を担おうとしている。

イベントの中止や延期が相次いでいる(3日、東京・文京)

CAMPFIREはイベントを中止した事業者やアーティスト、予約キャンセルで来客数が減少した飲食店や宿泊施設が同社のCFでファンなどから支援を受けられるようにする。イベントの中止や延期、キャンセルの発生で金銭的損失が生じたことがわかる書類などの提出を条件にする。

ネットで資金を集める仕組みで中止イベントの主催者などを支援する

事業者などは出資者に何らかの返礼をする。具体的な内容は自由に決められ、金銭的な価値は問わない。例えば「お礼の手紙」でもいいという。

3月末までに申し込みをしたプロジェクトについて、同社が審査したうえで通常は17%の手数料を5%に引き下げて支援する。申請できるのは損失が生じた事業者に限定し、ファンなど第三者が支援の企画を立ち上げることはできない。同社によれば「北海道のホテルなどから約70件の問い合わせがある」という。

CAMPFIREは事業資金の借り手と貸し手を仲介する「融資型」のCFでも、損失を受けた企業が通常より低い金利で借り入れできるようにする。申請から着金まで通常は約2カ月かかるが、資金繰り需要に応えるため短縮に取り組む。

同業のREADYFORやMOTION GALLERY(東京・港)もイベントの中止などを対象に、支援金を募れるようにする。会場費などの損害が発生した場合に限り、手数料を5%に引き下げる。資金は損失の補填に充てることが条件で、保険による補償の有無も明記を求める。

政府が2月26日からの2週間、大規模イベントの中止や延期を要請したことでコンサートなどのイベント主催者はチケットの払い戻しなど対応に追われている。訪日旅行や国内出張を控える動きも広がり、飲食店や宿泊施設は予約キャンセルが相次ぐ。資金繰りに苦しむ事業者も出ている。

CFは既存の金融機関などから融資を受けられない事業者の資金調達手段として、認知度が高まってきた。新型コロナウイルスの影響で生じている中小事業者の資金ニーズに応えられれば、さらに存在感が増すきっかけになる。一方で、不祥事や支援の悪用が発覚すれば信頼を失いかねない。支援対象の審査を適切に実施できるかなど、責任は重い。CFの真価が問われる局面でもある。

(山田遼太郎)

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