2月の米製造業景況感が小幅低下、新型コロナの影響で
【ワシントン=長沼亜紀】米サプライマネジメント協会(ISM)が2日発表した2月の米製造業景況感指数は50.1で前月から0.8ポイント低下した。新型コロナウイルス感染拡大の影響が一部に出て、ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(50.8程度)も下回った。製造業景気の拡大・縮小の境目である50は2カ月連続で上回った。

5つの指数構成項目のうち「新規受注」が2.2ポイント低下して49.8と縮小圏になったほか、「生産」も50.3で4.0ポイント低下した。一方「雇用」は46.9で0.3ポイント上昇した。
回答企業からは「コロナウイルスがサプライチェーン(供給網)の重大なリスク」(加工金属)、「生産に遅れが出て業界は混乱している」(コンピューター・電子部品)とコロナウイルスの影響を指摘するコメントも目立った。一方、「景気はよい」(プラスチック・ゴム)、「売り上げは堅調」(機械)など楽観的なコメントも聞かれた。
CIBCキャピタル・マーケッツのエコノミストは、2月の調査は「回答時期の関係でコロナウイルスの影響をはっきり捉えられておらず、3月には一段と低下する」との見方を示した。