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マレーシア首相にムヒディン氏 マハティール氏敗北

(更新)

【クアラルンプール=中野貴司】マレーシア王室は29日、アブドラ国王がムヒディン元副首相を次期首相に任命したと発表した。ムヒディン氏は巨額汚職問題をきっかけに2018年の選挙で敗北した旧勢力を軸とする野党連合などの支持を得て、マハティール前首相との首相の座を巡る争いを制した。1957年の独立以来、初の政権交代を実現したマレーシアの民主主義は再び後退に向かう懸念がある。

18年5月の総選挙で政権交代を実現したマハティール氏やアンワル元副首相が率いる与党連合は発足から2年弱で枠組みの崩壊を迎えた。総選挙を経ないまま、巨額汚職で起訴されているナジブ元首相らの野党連合が再び影響力を強めることになり、国民の反発が強まる可能性がある。

今回の首相交代は与党連合内での対立が深まり、マハティール氏が24日に首相を辞任したことが契機となった。ムヒディン氏は当初、同じマレーシア統一プリブミ党(PPBM)に属するマハティール氏の首相復帰を支持していたが、最終的に連邦議会下院(定数222)で60議席を持つ野党連合と組み、下院の過半数(112議席)を確保した。

ムヒディン氏は3月1日午前にも宣誓式に臨んで正式に首相に就任し、組閣に着手する。新政権は与党連合から離脱したPPBMと、ナジブ元首相らが中心の統一マレー国民組織(UMNO)、急進的なイスラム主義を掲げる全マレーシア・イスラム党(PAS)などの集合体となる。

前政権に比べてマレー系主導の色合いが濃くなり、少数派の華人系、インド系との民族間対立が激しくなる恐れもある。

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