新型コロナ 人が消えた街 ディズニー休園、札幌は閑散

2020/2/29 11:36 (2020/2/29 12:03更新)
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大通公園も人通りはほとんどない(29日、札幌市)

大通公園も人通りはほとんどない(29日、札幌市)

新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、日本列島は29日、政府がイベントの自粛や小中高の臨時休校を要請してから初の週末を迎えた。「緊急事態宣言」で週末の外出自粛を呼びかけた北海道のJR札幌駅前は出歩く人がまばらで閑散とした様子。各地の繁華街では買い物客が減り、テーマパークも休園が相次いだ。一方、スーパーやドラッグストアなどでは生活必需品を大量に買い求める人たちが列をつくった。

■「緊急事態宣言」の北海道

北海道の鈴木直道知事は28日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け「緊急事態宣言」を出し、週末に人が集まる場所への外出を控えるよう道民に呼びかけた。同宣言から一夜明けた29日、札幌市中心部の大通公園では快晴にもかかわらず、人の姿はまばら。JR札幌駅や周辺も閑散としており、駅構内の土産物店の店員は「来客数は普段の半分以下」と話した。

JR北海道は緊急事態宣言後も運休せず、列車は通常通り運行している。帯広市から出張で来た50代の男性会社員は「仕事だから仕方ないが、電車での移動や宿泊も少し不安だ」と語った。

東京・銀座でも29日、外国人観光客らの姿はほとんどなく、マスクを着けた人の姿が目立った。友人と買い物に来た東京都港区の30代の女性会社員は「小さい子供を連れた家族をほとんど見かけなかった」と驚いた様子で、予定の外食を取りやめ早めに帰るという。コンビニの男性店員は「半月前から外国人客が減り、ここ数日は日本人客も減った」と話した。

■テーマパーク相次ぎ休園

各地の集客施設も次々と休園になっている。東武タワースカイツリー(東京・墨田)は29日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京スカイツリーを3月1日から15日まで臨時休業すると発表した。

東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)を運営するオリエンタルランドは、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを29日から3月15日まで長期の臨時休園にした。長期休園は東日本大震災直後の2011年3~4月以来となる。

最寄りのJR舞浜駅周辺では休園を知らせる放送が流れ、入場ゲートに向かう通路が柵で閉鎖された。フランスから観光で来日した男子学生は同駅まで来て休園を知った。「残念だ。新宿に行って高層ビルでも見るか……」とぼうぜんとした様子で話した。

同じく29日から3月15日まで休園するユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)。28、29日の2日間訪れる予定だった広島県呉市の男性(55)は「まさか休園になるとは思わなかった。商業施設は営業しているのに、なぜテーマパークだけが休園になるのか基準が分からない」と語った。

■棚からティッシュ消えた

一方、スーパーやドラッグストアでは、紙製品を求めて開店前から買い物客が列をつくった。業界団体は28日にトイレットペーパーやティッシュペーパーについて「供給は十分」と説明しているが、消費者の不安心理は収まっていない。

東京都墨田区の大手ドラッグストアの店舗では、40人以上が並んで午前9時の開店を待った。マスクの入荷は無かったが、ティッシュペーパーとトイレットペーパーなど紙類が数分で棚から消えた。近くに住む女性客は「ティッシュしか買えなかった」。別の女性客は「昨晩もコンビニを4軒回ったがトイレットペーパーが売り切れで、キッチンペーパーまで無かった」と話した。

新宿区の大手スーパーの店舗でも開店前に客の列が100人ほどに達した。70代の女性は「ニュースで『トイレットペーパーは無くならない』と伝えていたが、やはり不安」と語った。

トイレットペーパーなどの品不足について業界団体の日本家庭紙工業会は「通常通りの生産・供給を行っており、十分な供給量・在庫を確保している」として、冷静な対応を呼びかけている。

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