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トルコ、難民の欧州越境を容認か ギリシャなど警戒

【イスタンブール=木寺もも子】トルコ国内の難民や移民が欧州に越境するのをトルコ政府が容認するとの情報が流れ、多くの難民らが28日、ギリシャ国境などに向かった。トルコは欧州との協定で難民の渡航を抑制していたが、シリアでアサド政権軍との衝突が拡大したことで、欧州に支援を求めて圧力をかける狙いがあるとみられる。ギリシャなど隣国は難民流入を警戒して国境警備を強化した。

トルコのテレビは同日、ギリシャやブルガリアに向かってバスに乗り込んだり歩いて移動したりする大勢の難民の姿を映した。27日、ロイター通信がトルコ高官の話として、難民や移民が欧州に移動するのを容認すると伝えたことがきっかけとみられる。

ギリシャ行きのバスやタクシーが並んだイスタンブール市内の空き地で28日、日本経済新聞の取材に応じたアフガニスタン出身の10人グループは「トルコ政府が国境を開放したと聞いて決めた」と話した。親戚のいるフランスを目指すという。

トルコ政府は難民の越境容認を否定しているが、難民を国境近くに送り届けたというタクシー運転手は「政府は見て見ぬふりしている」と述べた。

ギリシャの現地報道によると、ギリシャとブルガリアは28日、トルコ国境沿いに治安部隊などを派遣した。

2016年の難民協定で、欧州連合(EU)がトルコに滞在する難民への経済支援などを実施するかわりに、トルコは難民の欧州行きを抑制することになった。だが、トルコは満額の経済支援やトルコ人のEUへのビザなし渡航などが履行されていないとして不満を強めていた。

トルコはシリア難民だけで360万人を受け入れている。さらに最近、シリア北西部のイドリブ県でアサド政権軍とロシアが反体制派への攻勢を増していることで、新たに約90万人がトルコ国境などに向かっているとされる。27日には同県でトルコ軍兵士33人が死亡した。

トルコの狙いはイドリブ情勢を巡って欧州に圧力をかけ、支援を引き出すことだとみられる。28日にはトルコの要請で、欧州の多くの国が加盟する北大西洋条約機構(NATO)がシリア情勢を巡る会合を開いた。ロイター通信によると、フランスのマクロン大統領は同日、ロシアのプーチン大統領に電話をかけ、イドリブでの攻撃を止めるよう促した。

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