特許侵害の損害、逸失利益で推定 知財高裁が判断

2020/2/28 19:33
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美容ローラーの特許侵害を巡り、美容機器メーカーのMTG(名古屋市)がファイブスター(大阪市)に5億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が28日、知的財産高裁の大合議(裁判長・高部真規子所長)であった。高部裁判長は特許侵害を認めて約4億4千万円の賠償などを命じ、賠償金額の算定方法についても判断枠組みを示した。

勝訴したMTGの製品=MTG提供

敗訴したファイブスターの製品=MTG提供

特許法は、特許侵害による損害額の算定が難しい場合、侵害品の販売数量に権利者側の製品1個あたりの利益額をかけて損害額と推定すると定めている。ただ、損害額の認定については、製品に対する特許の貢献の程度などを考慮するかどうかが争点になっていた。

訴訟では、2万円超のローラーを販売するMTGが、3千~5千円のローラーを販売していたファイブスターに特許を侵害されたと主張。一審判決は特許が販売に寄与した割合などを考慮して減額を認め、約1億1千万円の賠償などを命じた。

高部裁判長は判決で、特許による特長が製品の一部にしかない場合でも、販売で得られたはずの利益全額を権利者の逸失利益として推定できると判断。特許侵害による逸失利益分を増額して約4億4千万円と認定した。特許が寄与した割合を考慮して算定する一審判決の手法については「規定や根拠がない」として認めなかった。

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