埼玉県内の小中高が休校 学校で子ども預かりも

2020/2/28 18:48
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政府が新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため全国の小中高校の休校を要請したことを受け、埼玉県やさいたま市は3月2日から、小中高校の臨時休校を決めた。両親が共働きで、預け先がない子どもは各学校で受け入れる。県内企業も時差出勤や有給休暇などを通じて、子育て中の従業員への対応を急いでいる。

埼玉県は政府の要請通り、3月2日から春休みまで県立の中学・高校を臨時休校とすることを決めた。市町村の教育委員会にも小中高校の臨時休校を要請した。県立高校の入試は予定通りの期日で実施する。

さいたま市は2日(月曜日)から13日(金曜日)まで、市立の小中高校を臨時休校とする。国の要請は春休みまでの休校だったが、「今年度の学校生活のまとめを学校の中でしたい思いがある」(同市教委)といい、ひとまず13日までの休校とした。16日(月曜日)以降は新型コロナウイルスの流行状況を見極めたうえで、延長するかを判断するという。

さいたま市教委は子どもの学習環境を確保するため、さいたま市立教育研究所などのサイトで学習課題を掲載する方針だ。同市の細田真由美教育長は記者会見で「楽しい学校生活を奪って心苦しいが、健康と安全を第一に考えた措置であることを理解してほしい」と述べた。

さいたま市は小学生の保護者が仕事を休めない場合、子どもが通う学校で受け入れることを決めた。受け入れる時間は通常の在校時間までとし、昼食は各家庭で用意する。子どもを預ける施設のめどが立っていない現状を踏まえて受け入れを決めたという。県は各市町村教委に小学校低学年などの児童を各学校で受け入れるよう要請した。

政府は学童保育を朝から開所するなどの対応を求めていた。ただ、市内の学童保育運営者からは「学校より狭い空間で、感染リスクがより高まるのではないか」との懸念が出ている。

県は特別支援学校については家庭の負担が大きいとみて、通常通りの学校活動を続ける。さいたま市も特別支援学校は開校する。埼玉県の大野元裕知事は28日の対策会議後「国のウイルスまん延防止対策には協力するのが適切だと考えているが、あまりにも唐突だ」と突然の政府方針に苦言を呈した。

学校だけではなく、県内企業も子育て中の従業員への対応を急ぐ。武蔵野銀行は28日、全行員を対象に勤務の可否について調査。勤務実態に応じて、出勤時間を通常から前後1時間変更できる措置を決めた。下着メーカーの島崎(埼玉県秩父市)は有給休暇の取得などで対応する方針。県も県内の経済団体を通じて、企業に子育て中の従業員への配慮を求める。

政府は保育所、学童保育の原則開所を求めているが、小学校などの休校は保育所などにも影響が出ている。川口市内のフォーマザー西立野保育園では小学校低学年の子どもを持つ職員のほか、一時閉鎖を検討している私立幼稚園に子どもを通わせている職員も多いという。運営するフォーマザーの辻智幸取締役は「保育士を確保できないと、保育園での子どもの受け入れに影響が出る」と懸念する。人手に余裕があるほかの保育園から職員を呼ぶなど対策を検討している。

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