求人倍率の大幅低下、製造業の生産低迷が影 1月1.49倍

2020/2/28 10:43
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堅調だった雇用情勢に変調の兆しが出始めた。厚生労働省が28日発表した1月の有効求人倍率(季節調整値)は前月から0.08ポイント下がり、1.49倍だった。企業の新規求人数が前年同月に比べ16%減った。同省は「求人票の記載項目を拡充した影響が出た」とみるが、製造業で契約社員のライン工が減るなど生産低迷が影を落としており、情勢判断を下方修正した。

有効求人倍率は仕事を探す人1人に対し、企業から何件の求人があるかを示す。1.50倍を下回るのは2017年5月以来だ。0.08ポイントの低下は公表時ベースで09年2月以来。正社員の有効求人倍率は1.07倍で前月から0.06ポイント低下した。

厚労省は雇用情勢について「改善が進む中、求人が求職を大幅に上回っている」とした。前月までは「着実に改善」としており、今回から「着実」を削除した。判断の下方修正は7年3カ月ぶり。

雇用の先行指標となる新規求人は主要産業全てで減った。特に落ち込みが大きいのは製造業で26.1%減だ。宿泊・飲食サービス業も20.6%減った。

厚労省は1月から企業の出す求人票に昇給や賞与制度の有無などを記載するよう拡充した。19年12月に「駆け込み求人があり、20年1月に反動減が起きた」と説明する。同省は、求人票見直しで有効求人倍率を0.05~0.06ポイント押し下げたと試算する。

ただ有効求人倍率の低下は2月も続く可能性がある。新型コロナウイルスによる中国人の旅行者の減少などに関連して「ハローワークや労働局に観光業や製造業から相談が来ており、今後を注視する」(厚労省幹部)。

総務省が合わせて発表した完全失業率(季節調整値)は2.4%で0.2ポイント上昇した。転職のための自発的な離職が増えた。

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