新型コロナが物価に影 都区部の宿泊料、2月3.1%下落

2020/2/28 11:00
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新型コロナウイルスの感染拡大の影響が物価に表れ始めた。総務省が28日発表した2月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)によると、宿泊料が前年同月比3.1%低下した。訪日外国人客の減少を反映しているとみられる。新型コロナ問題が広がる前に予約するケースが多かった外国パック旅行費も9.6%下落した。人の出入りの停滞が物価全体に影響を及ぼす可能性もある。

新型コロナウイルスの影響で訪日客の宿泊需要が落ち込んでいる

値動きの激しい生鮮食品を除くCPIは前年同月比0.5%の上昇にとどまった。伸び幅は前月から0.2ポイント縮んだ。物価上昇の鈍化は携帯料金引き下げや幼児教育・保育の無償化といった政策要因や、エネルギー価格の下落も影響している。

今後、訪日客だけでなく国内のイベント自粛などで人の動きが少なくなれば、物価の下押し圧力はさらに高まりそうだ。総務省によると、外国パック旅行費は2~3カ月前に予約・購入したケースが多い。新型コロナの直接の影響は不明だが、今後一段と下落が進む公算が大きい。

都区部の物価上昇率は19年5月までは1%を超えていたが、その後は低下傾向にある。19年10月の消費税率の引き上げ後も低空飛行が続き、政府や日銀が物価安定目標として掲げる2.0%は遠のいている。

物価が伸び悩む背景には消費の基調の弱さがある。2月にプラスだった項目も外食(3.4%上昇)のように人件費や原材料費などのコスト増によるものが目立つ。需要の拡大が物価を押し上げる構図ではない。品薄のマスクが4.2%上がるといったケースは例外的だ。

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