米加州で33人陽性反応 新型コロナ、8400人を経過観察
【シリコンバレー=白石武志】米カリフォルニア州のニューサム知事は27日、同日午前までに州内で33人から新型コロナウイルスの陽性反応があったと発表した。このうち5人はすでに州外に移動したという。また、アジアからの渡航者を中心に、感染の恐れがある8400人強の経過を観察していることも明らかにした。
米疾病対策センター(CDC)は26日夜、同州で感染経路が分からない患者1人が初めて確認されたと発表しており、これまでアジアが中心だった「市中感染」が米西海岸にも広がっている可能性が出ていた。
ただ、27日のニューサム知事の記者会見に同席した公衆衛生部門の担当者は残りの32人については新型コロナの感染が相次いで確認されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」や中国の湖北省武漢市から戻った人かその家族で、感染経路は分かっていると説明した。担当者は状況は流動的としながらも、「一般の人々への感染リスクは依然として低いことを強調したい」と述べた。
ニューサム知事は同州には新型コロナの検査キットが200個しかなく、CDCに供給を増やすよう要請していることも明らかにした。迅速に検査結果を得るため、州内に試験施設を設ける考えも示し、「試験の能力を指数関数的に増やせることが保証されている」と話した。