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中国便10分の1 新型コロナ、中部の交通インフラ直撃

新型コロナウイルスによる肺炎の影響が、中部の交通インフラに明確に表れ始めた。中部国際空港(愛知県常滑市)は27日、3月の中国直行便が1月と比べ9割減少し、週18便になるとの見通しを示した。中日本高速道路やJR東海の利用者数も減少した。企業や個人の外出自粛が加速すれば、消費やビジネスの停滞が避けられず、影響が長期化する可能性もある。

閑散とする中部国際空港の出発ロビー(愛知県常滑市)

中部空港によると、中部と中国の各都市をつなぐ直行便の就航数は3月1日時点で週18便と、1月1日(週211便)と比べ9割以上減り、10分の1の水準になる見通し。2005年の開港以来、過去最低だという。国際線全体の就航数も週255便となり、1月1日(週482便)の半数近く。リーマン・ショックが影を落とした09年12月以来の最低水準だ。

中国南方航空や春秋航空などの航空会社が軒並み運航を中止した。中国だけでなく、新型コロナの感染者が1500人を超えた韓国や、香港便の減便も目立った。

新型コロナの影響は国内の交通網にも広がっている。中日本高速道路によると、2月1~23日の車両通行台数は前年同期比4%減だった。サービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)の商業施設の入館者数と、飲食などの売上高はそれぞれ7%減少した。訪日外国人(インバウンド)の団体バスツアーの減少に加え、「人混みを避けようと、SAでもトイレだけ利用する人が増えている」(宮池克人社長)という。

JR東海は、東海道新幹線の2月1日から19日までの利用者数が前年同期比8%減少したと発表した。普段なら出張者で埋まる最速列車「のぞみ」も27日は空席が目立った。企業の出張自粛や在宅勤務の広がりが響いているようだ。

中国人観光客の減少や国内旅行を控える動きを受け「ひだ」「南紀」など在来線の特急列車も15%落ち込んだ。

名古屋商工会議所の山本亜土会頭(名古屋鉄道会長)によると、中部空港と名古屋駅をつなぐ名鉄の空港線が「インバウンドの減少で1~2割減っている」という。

人の移動は経済活動の基盤となるだけに、交通インフラの利用低迷が続けば、経済全体の冷え込みが深刻化しかねない。今後の動向が注目されそうだ。

(林咲希)

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