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代表最終枠へ駆け抜ける 東京マラソン3月1日号砲

2020/2/27 18:00
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東京マラソンが3月1日、号砲を迎える。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で一般参加を取りやめる事態となったが、東京五輪男子代表の残り1枠が懸かる注目の大会であることに変わりない。2時間5分50秒の日本記録を破ることが前提条件となり、好記録が出やすい東京に有望選手が集まった。海外勢では2時間2分48秒の記録を持つ前回覇者ビルハヌ・レゲセ(エチオピア)らが参戦。高速レースの予感が漂う。

設楽悠、攻めの走りで記録の先狙う

「もし日本記録を破って選ばれても、2時間4分台でないと東京五輪で走る資格はないと思う」。1月下旬、宮崎合宿で語った設楽悠太(ホンダ)の発言は大きな反響を呼んだ。2時間5分台でも五輪辞退を示唆し、「(五輪は)正直、どうでもいいと思っている」。とっぴな印象も受けるが、単なる思いつきで口にしたとも思えない。

1月に双子の兄、啓太(右)と宮崎合宿で走り込んだ設楽悠太

1月に双子の兄、啓太(右)と宮崎合宿で走り込んだ設楽悠太

世界と戦うために海外レースに積極的に出て日本のレベルを引き上げたいという高い意識が冒頭の言葉につながったようだ。一連の内容を、日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは「設楽君らしい。僕はいいと思う。3分台くらい狙っているんでしょう」と受け止める。

東京マラソンでは「同期対決として一つの見どころ」という大迫らライバルとの勝負、そして記録への挑戦が待つ。昨年のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)は序盤から独走し、一時は後続と2分以上の差をつけた。最終的には失速して14位に沈んだが、けん制し合う展開を望まず、果敢に挑んでいく信念を貫いた。今回も2時間2~3分台の海外勢についていく攻めの走りが見られそうだ。

レースに出ながら準備を進める自身のスタイルは変えず、2020年は全日本実業団対抗駅伝を皮切りに、2月は丸亀ハーフ、熊日30キロロードレースに出場。満を持して本番を迎える。

東京マラソンは18年に当時の日本記録を破った「相性のいい」舞台。「今回は違った緊張感になる。その中で結果を残せるのが本当に強い選手」。それが自分であることを証明する一戦になる。

井上、MGC失敗糧に自然体

大一番を前に気負いとは無縁の風情なのが井上大仁(MHPS)だ。「代表権どうこうというのは今は考えていない。それより、このマラソンでいい走りをする」。どこか達観したような落ち着きが、かえって不敵さを醸し出している。

井上にとって東京は過去に2度自己ベストを更新している縁起のいい大会だ=共同

井上にとって東京は過去に2度自己ベストを更新している縁起のいい大会だ=共同

19日に長崎市内で開かれた記者会見。今大会の最大のライバルを問われた井上は「やはりケニア、エチオピアの選手ではないか」と話し、大迫と設楽悠については「そんなに考えてはいない」。

国内勢とのつばぜり合いに無関心を装うのは、MGCが教訓になっているからだろう。服部勇馬(トヨタ自動車)を含む「ビッグ4」の一角として臨んだMGCはまさかの27位。2018年ジャカルタ・アジア大会金メダルの看板を背に「自分が一番強い」と自らにかけた暗示が、かえって手足を縛る結果になったのは皮肉だった。今は「そこまで張り詰めたような感じはない」と最強宣言を封印して挑む。

前のめりにならないよう努めるのは黒木監督も同じ。MGCでの「失敗」を受け、今年1月のニュージーランド合宿では「リラックスした形で練習に取り組ませる」ことに重きを置いた。肩の力を抜きつつ、起伏の激しいコースで体をいじめ抜いた結果、手応えを得て日本に戻ってきた。

東京マラソンは縁起のいい大会。17年は自己ベストを4分以上更新する2時間8分台、18年は2時間6分54秒の自己新をマークした。長らく2時間4分台を目指して練習してきただけに、2時間5分50秒の基準値にも「身構えるような感覚はない」と井上。内心、今こそ「最強」の自負を抱いているかもしれない。

大迫、吉報待たずに勝負

昨年9月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で3位になり、他の選手が日本新記録を出さない限り五輪代表に決まる大迫傑(ナイキ)は吉報を待つことなく、東京で勝負する道を選択した。

1月下旬にはドバイマラソンに出場して25キロまで走るなど調整。自身が持つ日本記録の更新だけでなく、まだ経験のない優勝を渇望する。

昨年は寒さと雨に見舞われ、29キロ付近で途中棄権した。再び東京を選んだのは、雪辱の意味も込められているはず。今大会はナイキが新たに発表した厚底シューズの新モデルを着用するかという点でも注目が集まる。

(渡辺岳史、合六謙二)

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