「断線し逆走」想定外 自動運転事故、設計を精査

2020/2/27 10:00
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運輸安全委員会は27日、横浜市の新交通システム「金沢シーサイドライン」の自動運転車両が2019年6月に逆走した事故の経過報告書を公表した。事故当日の走行中、車両内部にある進行方向をモーター制御装置に伝える電線が断線したのが逆走の原因。逆走を検知し非常ブレーキをかけるシステムも作動しなかった。今後は最終報告書に向け、車両の設計過程などの分析を進める。

 車両内部の骨組みと接触し、断線が起きたケーブル(運輸安全委員会の資料より)=共同

報告書によると、運営会社や車両メーカーは、事故車と同型の車両を設計する際、参考にした旧型車両に大きなトラブルがなかったことを踏まえ、起きる可能性があるトラブルの網羅的な検討を欠いた。無人運転で異常が起きても、乗務員が対応しようがないことや断線による逆走は想定外になっていた。

床下機器を搭載する車体のスペースが狭いことを理由に、切れた電線を含むケーブルの束の配線作業では、本来接触しないよう間隔を空けるべきなのに、車体内部の骨組みに触れた状態になっていた。完成後は確認しにくい構造で、定期検査でも気付くのが難しかった。電線は走行中の振動で摩耗が進み、最後は切れた。

事故は昨年6月1日夜発生。横浜市磯子区の新杉田駅から発車しようとした車両が逆走、時速約25キロで車止めに衝突。乗客25人のうち17人が重軽傷を負った。進行方向を伝えるシステムを改修し、同8月末に自動運転を再開した。

〔共同〕

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