Apple、インドに自前の販売網 株主総会で表明

2020/2/27 6:00
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アップルはインドで自前の販売網の構築に乗り出す(写真は米国の店舗)=AP

アップルはインドで自前の販売網の構築に乗り出す(写真は米国の店舗)=AP

【シリコンバレー=白石武志】米アップルは26日、2020年にインドで自前のオンライン店舗を開設すると明らかにした。21年にはブランド発信の拠点となる直営店も同国に初めて設ける。インド政府は外国投資を呼び込むため、これまで外資の参入を厳しく制限していた小売り分野の規制を段階的に緩和している。世界のスマートフォン市場に飽和感が強まる中、アップルは人口増が続くインドを次の成長の柱に育てる考えだ。

26日にカリフォルニア州クパチーノの本社で開いた株主総会でティム・クック最高経営責任者(CEO)が明らかにした。今後10年内にインドの人口は中国を抜いて世界一となる見込み。クック氏は「人口動態は比類のないものだ」と述べ、「インドでの成長機会を大いに信じている」と強調した。

現在、インドのスマホ市場では中国の小米(シャオミ)や韓国・サムスン電子など低価格帯の機種に強いメーカーが高いシェアを握る。これまで直営店を持てなかったアップルは「iPhone」などの流通を外部のネット通販企業に依存しており、シェアは1%前後にとどまっていた。

インドでは小売店舗を構える外資企業に対し、製品や部品の一定割合を国内で調達するよう義務付けるルールもある。このためアップルはインドでのiPhoneの生産拡大も進めており、19年秋には有力な生産委託先である台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業がインド南部のチェンナイで比較的新しい機種の組み立てを始めている。

26日の株主総会は7人の取締役の再任や監査法人の選任、役員報酬などの議案を可決し、株主の質疑応答などを含めて約1時間で終了した。中国政府の検閲への協力などに懸念を示す一部の株主が中国におけるアプリ削除などの実態報告を求める株主提案を出していたが、反対多数で否決した。

アップルは新型コロナウイルスの感染拡大によって中国生産するiPhoneの供給が追いつかないことなどから、20年1~3月期の売上高予想が未達となるとの見通しを2月中旬に公表している。ただ、株主から新型コロナウイルスの影響に関する質問はなかった。

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