19年産の新潟・佐渡産コシ、15年ぶり特A陥落

2020/2/26 18:08
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日本穀物検定協会は26日、2019年産米の食味ランキングを発表した。14年連続で最高評価の特Aだった佐渡産コシヒカリが1段階低いAに転落したほか、中越産も2年ぶりに特Aを逃した。19年は猛暑に見舞われ、コメの食味にも悪影響が及んだとみられる。一方、魚沼産は特Aを維持しており、小売店や一般消費者にアピールする追い風になりそうだ。

魚沼地域は最高評価の特Aを維持した(新潟県南魚沼市、2019年9月)

魚沼地域は最高評価の特Aを維持した(新潟県南魚沼市、2019年9月)

19年産の出品数は155で、そのうち54品が特Aとなった。全体に占める特Aの比率は35%で前年とほぼ同水準だった。新潟県内で特Aを獲得した地域は上越、魚沼、岩船の3カ所で、18年産よりも1カ所減った。中越、佐渡はAとなった。下越産はAよりも1段階低い評価となった。

ランクを落とした佐渡や中越の生産者からは落胆の声が上がる。佐渡・矢田農園(佐渡市)の矢田徹夫代表は「例年どおりの出来具合だったので信じられない。何が悪かったのか」と驚く。

高橋農産(長岡市)の高橋直也代表は「8月の高温でコメが白く濁ってしまった。舌触りも悪く、食味にも少なからず影響したのでは」と推測する。

高橋代表が指摘するように夏の猛暑が食味の低下に影響した可能性が高い。19年はコシヒカリの出穂期の8月以降に平年を上回る高温が続いた。台風10号に伴うフェーン現象で8月中旬には最高気温が40度を超えた地域もあった。

食味とは別に、粒の大きさなど外観から評価する等級では新潟県産の19年産コシヒカリは一等米の比率が26.7%と、例年の80%前後から大きく下がった。他県と比べても低い。稲が高温の影響を受けやすい時期と重なり、県産米の品質は記録的な低水準だった。

穀物検定協会が審査するサンプルのコメの栽培地は非公表だ。新潟薬科大学(新潟市)の大坪研一特任教授(食品科学)は佐渡、中越地域のいずれも広大で「高温の影響をまともに受けた場所のものが評価されたかもしれない」と指摘する。特に佐渡産のコメは「食味に影響するたんぱく質の含有量がもともと少なく、高温や水不足に弱い」と話す。

一方、17年産でAに転落し、18年産で特Aに返り咲いた魚沼産は特Aを維持した。JA北魚沼(魚沼市)の担当者は「施肥量を増やすなど土作りから見直してきた成果が出たのでは」と要因を分析する。花角英世・新潟県知事は「非常に厳しい気象条件だったが、一定の評価をいただいた。今後もおいしさにこだわったコメづくりを進めたい」とコメントを出した。

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