1月世界粗鋼生産、2カ月連続増 新型コロナ影響懸念も

2020/2/26 14:24
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世界鉄鋼協会が26日までにまとめた世界64カ国・地域の1月の粗鋼生産量(速報値)は、前年同月比2.1%増の1億5443万トンと2カ月連続のプラスだった。中国が3カ月連続で増加し、インド、欧州などの主要国は減少した。米中貿易戦争の長期化で需要減が続くほか、今後、新型コロナウイルスの感染拡大が鋼材需要の下押し要因となる可能性が大きい。

新型コロナウイルスの影響の長期化が鋼材需要の下押し要因になりそうだ(ベトナムの製鉄所)

中国の生産量は7.2%増の8426万トンだった。内需向けの生産増加が続いたほか、春節休暇前に鉄鋼メーカーが生産量を増やしたことも背景にあるとみられる。

中国以外の主要国は景気低迷によるマイナスが続く。2位のインドは3.2%減の928万トンで4カ月連続のマイナスだった。新車販売の減少や個人消費の落ち込みが顕著になっている。

欧州連合(EU)も12%減の1229万トン。欧州経済の低迷を背景に自動車向けなどの販売が減っている。日本は1.3%増だったが、前年に高炉のトラブルで生産量が減った反動が大きく「需要回復には至っていない」(日本鉄鋼連盟)。

鋼材の需要家サイドでは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が広がっている。個人消費の減退や自動車など製造業の生産停止が長引けば鋼材需要が一段と減る。高炉の操業が続いている中国でも、経済活動の停滞で鋼材の在庫が増えている。今後安値で周辺国に輸出されることで、市況が悪化するリスクもある。

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