夫婦別姓巡る訴訟、サイボウズ社長ら二審も敗訴

2020/2/26 13:25 (2020/2/26 17:00更新)
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結婚時に夫婦別姓を選べない戸籍法は憲法違反だとして、ソフトウエア開発会社「サイボウズ」の青野慶久社長らが国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は26日、青野氏らの控訴を棄却した。訴えは再び退けられたが、青野氏は「夫婦別姓を求める機運はこれまで以上に高まっている。最後まで戦いたい」と述べ、最高裁に上告する考えを示した。

判決後に記者会見する青野氏(左)(26日、東京都内)

夫婦の姓を巡っては、最高裁大法廷が2015年の判決で、「夫婦は婚姻の際に夫または妻の氏を称する」と定めた民法750条の規定を合憲と判断し、制度のあり方は国会で議論されるべきだとした。

このため、青野氏らは戸籍法に着目。同法の規定では日本人が外国人と結婚した場合、同姓か別姓かを選べることになっているのに、日本人同士の結婚で選べないのは不平等だと訴えた。

東京高裁の小川秀樹裁判長はこの日の判決で、日本人と外国人の結婚にはそもそも民法750条が適用されないなどと指摘。青野氏らの主張は「比較の対象とならない場面を捉えて差別だとしており、採用できない」と判断した。

青野氏らが主張した夫婦別姓の制度を設けた場合、別姓を選んだ夫婦間に生まれた子どもの姓や戸籍の定め方については改めて検討を要する余地があるとも述べ、制度のあり方は「大法廷判決が示したとおり、国会で論じられ、判断されるべき事柄だ」と結論づけた。

判決後に東京都内で記者会見した青野氏は「結果については大変残念だが、選択的夫婦別姓を実現しようとする機運は高まっている」と述べ、各地の地方議会への陳情などを通じて制度の法制化を求める動きが活発化していると強調した。

国立社会保障・人口問題研究所が19年に発表した「全国家庭動向調査」では、夫婦は別姓でもよいと考える既婚女性は50.5%に上り、1993年の調査開始以来初めて5割を超えた。年代別に見ると50代以下はいずれも賛成が5割を超え、30代では60.3%に上った。

青野氏は「最終のゴールは立法だ。選択的夫婦別姓は、多様な個性を生かそうという流れに向けての試金石になる」と話した。

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