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イランで新型肺炎死者12人に 中東で突出、周辺国警戒

【テヘラン=岐部秀光】イランで新型コロナウイルスによる肺炎の感染が広がっている。イラン保健省によると死者数は24日までに12人に達し、公表数でみると中東で突出した感染国になっている。中東の周辺国に感染が拡大する恐れがあり、トルコなどの隣国は警戒を強めている。

イランで感染が確認された件数は60件程度。しかし、コロナウイルスの致死率は2%強とされることから、死者数から逆算すると、もっと多くの感染者がいるという推計も成り立つ。関係者によると、国際機関からイランが受け取ったウイルスの検査キットは数百人分程度。検査の体制づくりが間に合っていない恐れがある。

イラン政府は感染が確認された地域で学校や大学を休みとするよう命じた。企業は自主的に会議を中止し、文化イベントやサッカーの試合なども延期や取りやめが相次いでいる。

感染による死者が最初に確認されたのはイスラム教シーア派聖地のコム。今のところ感染者のほとんどがコムの住人やコムを訪れたイラン人だ。

バーレーンやオマーンなどでは24日までにイランを旅行したとみられる人の感染が確認されており、イラン周辺国での感染が広がっている可能性がある。

イランの隣国トルコは23日、イランからの航空機の受け入れを停止すると発表した。イラクは20日、イラン人の入国を禁止するとした。イラク航空はイラン便の運航を停止した。

イランの首都テヘランのバザール(市場)やレストランは人影がまばらだ。商店で売られるマスクの値段は10倍に跳ね上がった。イランは3月下旬からノウルーズ(新年の休暇)に入る。通常は旅行業界にとっての繁忙期で、感染拡大による旅行自粛の動きは大きな打撃になる。米国の制裁で打撃を受ける経済に、一段の下押し圧力が加わる可能性がある。

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