イランのテロ資金対策不十分、国際金融排除 一段と
FATFがブラックリストに追加

2020/2/22 4:42
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【テヘラン=岐部秀光】不正資金洗浄(マネーロンダリング)に関する政府間の会合である金融活動作業部会(FATF)は21日、テロ資金への対応が十分でないとして、同組織の事実上の制裁ブラックリストにイランを加えることを決めた。国際金融ネットワークからのイラン排除が一段と進みそうだ。

FATFはイランのテロ資金への対応が不十分と判断した=ロイター

FATFは、リスト追加を猶予されてきたイランに対し、3年以上にわたりテロ資金対策の徹底を求めてきた。欧州はイランビジネス継続の道を保つため、猶予の継続を支持してきたが、イランは2月の期限までに十分な対応を取ることができず、猶予は完全に解除されることになった。

ポンペオ米国務長官は「国際規範に従うことができなかった結果に(イランは)向き合うことになる」と指摘した。イラン中央銀行のヘンマティ総裁は「米国やイスラエルが主導した政治的な決定だ」と批判した。

米国が2018年のイラン核合意離脱にともなって復活させた対イラン金融制裁がすでに強力な効果をおよぼしているため、リスト入りによる目先のイラン経済への打撃は限定的とみられる。しかし、将来、米国が制裁を解除した際でも、イランが国際金融市場に復帰するうえでの大きなハードルとなりそうだ。

リスト入りによって、イランとの金融取引をする企業はきびしい監視の対象となり、イランビジネスは一段と継続が難しくなる。欧州連合(EU)が米制裁を回避するための方策として創設した特別目的事業体「インステックス」を機能させる難易度も高くなる。

イランはFATFの要求に応じるため、ロウハニ大統領ら穏健派が中心となり、関連法の整備を議会で進めた。しかし、この法案を保守強硬派寄りの上部組織が拒否していた。

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