/

ソニー、カメラ充実の5Gスマホ今春発売 プロ用開発

動画で5G対応スマホを発表するソニーモバイルコミュニケーションズの岸田光哉社長

ソニーは24日、次世代通信規格「5G」に対応したスマートフォンの商品戦略を発表した。カメラ機能を強化し、1秒間に20枚の写真を撮影できる一般消費者向けの5Gスマホを今春に発売。通信性能を高め、放送用カメラを5Gでネットに接続するテザリング機能を備えた事業者向けも開発する。プロのクリエーターに照準を定め、5Gの新たな用途を開拓する。

春に発売する5Gスマホ「エクスペリア1 II」は、現在の旗艦モデル「エクスペリア1」がベース。欧州では1100ユーロ(約13万円)前後になるもよう。日本では通信キャリアを通じて販売する。

従来機種の2倍のスピードで1秒間に20枚の写真を撮れる。同社のミラーレス一眼カメラの最高機種「α9」シリーズと同水準だ。5Gスマホを写真撮影や映像制作に使う層が増えているとみて、大量の画像・映像データを5Gで送信する需要を開拓する。

標準、広角、望遠に加え、被写体との距離などを測定する「ToF」センサーを搭載し、暗闇でもピントのあった写真を撮影できる。高級カメラに使われる独カールツァイスのレンズを採用した。レンズの中を通る不要な反射光を減らし、物体の質感の再現度を高められるという。

ソニーが今春に発売する5Gスマホ

人物だけでなく、犬や猫など動物の瞳にピントを自動で合わせるオートフォーカスの機能も搭載。ペットを高速連写で撮影してもピントはずれないという。

こうしたカメラ性能に加え、通信性能も強化するのが、事業者向けの5Gスマホ「エクスペリアプロ」だ。5Gの電波は特定の方向に飛ぶ特性があり、スマホの方向によっては電波を受信しにくくなるという。そこで、スマホの上下左右の方向に5Gの電波を受信するアンテナをつける。

データを伝送するためのケーブルが不要になり、これまで撮影が難しかった場所でのリアルタイムの映像配信などが可能になる。伝送用の車両やケーブルをカメラにつなげる必要がなくなり、時間短縮やコスト抑制効果も見込める。

5Gは日本でも今春から商用サービスが始まるが、先行してサービスが始まった米国や韓国などでは、動画視聴や写真投稿の用途は「4Gで十分」との声も聞かれる。ソニーは放送や遠隔医療など高速通信ならではの業務用の市場を開拓する。

ベライゾンなどとスポーツ映像のリアルタイム配信を実証実験した

ソニーは2019年12月、米通信大手のベライゾン・コミュニケーションズと米放送局のNBCスポーツと組み、米国で開催されたスポーツのライブ映像制作の実証実験を実施した。5G対応のスマホを通じて、スタジアム内の編集室にリアルタイムで映像を配信。放送局など向けの5G需要は大きいと判断した。

ソニーのスマホ事業は赤字が続いており、21年3月期に黒字化できるかが、事業継続の一つの判断になるもようだ。スマホ市場は米アップルのiPhoneなどの高額品と中華系を中心とした低価格帯の商品に二分されつつある。低価格の商品にも複眼のカメラが搭載されるなど機能の競争が激しくなる。事業者などの「プロ」にピントを合わせることで、他社との違いを出したい考えだ。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

関連企業・業界

企業:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン