中1でフォロワー280万人 TikTok「15秒動画」の威力
ネット動画のリアル(4)
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野々山ひなたは今、日本で最も有名な中学1年生だ。
2018年4月に投稿した動画がこれほど"バズる"(ネットで大きな話題を呼ぶ)とは本人も思っていなかっただろう。撮影場所は自宅の庭。お菓子が描かれたTシャツ姿のひなたがカメラに向かって"変顔"をしてみせる。説明は一切なし。だがその愛くるしいしぐさに魅了された人々が「いいね」を乱打した。
ひなたがこの動画を公開したのが「ティックトック」というサイトだ

ユーチューブ、ニコニコ動画、そしてティックトック。誰もが投稿でき、無料で楽しめるネット動画は、私たちにすっかり身近なものとなった。そこから出てきた新しい表現者やスター、斬新なコンテンツは文化の世界の古い常識を揺さぶり、人々の感受性にも影響を与え始めている。ネット動画はカルチャーシーンに何をもたらし、そしてどんな課題を突きつけるのか。現場を歩きながら考えた。