ネクソン、昨年来高値 ゲームで「巣ごもり」に思惑
21日の東京株式市場でネクソン株が一時前日比2%(44円)高の1867円となり、2日連続で昨年来高値を更新した。約1年11カ月ぶりの高値となる。インターネットを介したオンラインゲームが主力で中国と韓国での売り上げが全体の8割を占める。新型コロナウイルスの感染が広がるなか、ゲームの「巣ごもり」需要を見込んだ個人投資家から買いが集まった。
終値は1%(17円)高の1840円だった。13日、2019年12月期の連結決算(国際会計基準)発表と同時に、成長投資のため17年12月期から取りやめていた配当の復活を発表した。復配が好感され、14日は株価は前日比9%上昇した。
19年12月期は韓国で主力のロールプレーイングゲーム「メイプルストーリー」の課金収入が過去最高になるなど業績は好調で、岡三証券など目標株価の引き上げが相次いでいる。
20日から21日にかけて、韓国でも新型コロナウイルスへの感染が急拡大していることが報じられた。市場では、外出を控える人が増えるとみて「ゲーム株やオンラインサービス株が物色されている」(auカブコム証券の山田勉氏)。
予想株価収益率は20倍台と指標面での過熱感は薄いだけに、いちよし証券の宇田川克己氏は「新型肺炎の事態が収束するまで投資家の関心は集まりそう」とみていた。