渡辺謙、舞台「ピサロ」主演 俳優としての起点再び

2020/2/25 16:00 (2020/3/12 15:57更新)
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山崎努や岸田今日子は「親鳥のようだった」という

山崎努や岸田今日子は「親鳥のようだった」という

国内外で大活躍する俳優、渡辺謙が久しぶりに東京の中規模劇場の舞台に立つ。3年半ぶりに新装開場した渋谷のパルコ劇場で「オープニングシリーズ」第1弾として上演を予定する「ピサロ」に主演する。「観客に自分を委ねる舞台では俳優の持つエネルギーが試される。演じること、自分でないものになることの恥ずかしさとすがすがしさも舞台で育まれた」

16世紀のスペインによるインカ帝国征服を題材にした英劇作家ピーター・シェーファーの戯曲だ。遠征隊を率いる60代の将軍フランシスコ・ピサロと30代のインカ王を軸に、血みどろの戦いが描かれる。「スケールの大きいスペクタクルから、パーソナルな心象にフォーカスが絞られていく」。「アマデウス」などで知られる劇作家の筆に力がこもっている。

この作品が1985年に同じ劇場で上演された際、インカ王役で出演した。当時は25歳。「自分の演劇的体幹に芯が通り、それ以降いろんな作品と対峙してもぶれなくなった。俳優としての起点になった舞台だった」。その時は山崎努が演じたピサロ役に今回、60歳で挑む。

ハリウッド大作への出演で海外でもおなじみに。2015年からニューヨークとロンドンで上演したミュージカル「王様と私」の王様役でも高い評価を得た。「観客に自分を認めてもらう戦いで鍛えられた。でも、そこで培ったものを今回の役に生かさないと意味がない。それが演劇の怖さでもあり、楽しみでもある」

20代で山崎や岸田今日子らの演技に接した経験が今も生きている。「自分に起こった感情に身を任せていいんだということを見せてもらったのが大きかった。最初に肥料をもらい、いい育て方をしてもらった」

なお新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月13日を予定していた公演初日が20日に延期された。

(上原克也)

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