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地銀、地域密着へようやく営業改革 担当期間長く

金融最前線
金融機関
2020/2/20 23:00
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営業改革は金融庁の指針改定が契機

営業改革は金融庁の指針改定が契機

地方銀行は営業職員が取引先を長く担当できるように、人事運用を見直し始めた。顧客との癒着や不正行為を防ぐため、一定期間で異動させることが多かった。ただ、これでは地域に密着し、顧客の課題にじっくりと向き合うという地域金融機関の本来の機能を果たしにくい。金融庁の監督指針改定を機に、ようやく人事改革に動き出した。

一般的に地銀では、顧客の担当者は3年程度で代わる例が多い。各行が規定に明記したり、人事の慣例で運用したりしている。顧客と癒着して不祥事を起こすリスクを減らす狙いがある。

金融庁も事故防止の観点から監督指針を定め、一定期間で人事異動するよう地銀に求めてきた。「短期間で担当が交代すると相互理解が深まらない」との地銀や企業の声を踏まえ、金融庁は2019年12月に監督指針を改定。地銀が担当期間を柔軟に決められるようにした。

政府が中小企業の支援強化を地銀に要請していることも背景にある。足元の業績が低迷していても、事業に将来性があれば、担保や保証に頼らずに融資するという発想だ。だが、事業性を見極めたうえで融資するには、営業職員が企業の状況に精通し、経営者から悩みを聞き出せるような信頼関係が欠かせない。

金融庁の指針改定を受け、地銀は人事を見直し始めた。第二地銀の長野銀行は営業職員について3年を目安に異動させてきた。これからは少なくとも4~5年は同じ担当を続ける方針だ。長野銀は18年4月に「ビジネスソリューション室」を新設し、コンサルティング業務を強化している。事業承継やM&A(合併・買収)の支援といった専門性が必要な業務は「通常より長く担当させる必要がある」という。

北洋銀行も営業職員の任期を延ばす方向で検討に入った。これまでは数年で異動させてきた。山口フィナンシャルグループも21年度までの中期経営計画に、支店長クラスの在任期間を延ばすと明記した。

一方、地銀の人事ローテーションは、複数の支店を経験させることで人材を育てるという狙いもある。千葉銀行は同じ営業店に5年を超えて置かない人事ルールがあった。これからは柔軟に運用するが「担当期間が長くなりすぎると新しい仕事を経験する機会が減りかねない」とも懸念する。 同じ支店や業務の担当が長期化して不祥事につながるリスクは残る。山形銀行では19年、同じ支店に5年以上いた職員が顧客の預金を詐取する事件が起きた。再発を防ぐため同じ支店の任期を最長で5年とする規定をつくった。顧客との信頼関係や職員の専門性を深めながら、事故を防ぐための工夫が必要になる。

米国のコミュニティーバンクと呼ばれる中小の地域金融機関では、20年といった長い期間にわたり顧客を担当するのが一般的だ。経営者と家族ぐるみで付き合い、資金需要を含めてきめ細かく対応している。

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