急浮上ブルームバーグ氏、各候補が警戒強める
米大統領選 民主党候補のテレビ討論会

米大統領選
2020/2/20 15:38
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【ワシントン=永沢毅】米民主党は19日、大統領選に向けた候補指名争いの第3戦となる西部ネバダ州ラスベガスでテレビ討論会を開いた。有力候補の1人として急浮上したブルームバーグ前ニューヨーク市長(78)が過去の発言などを巡り集中砲火を浴びた。討論会に初参加の同氏は守勢に追われる場面が目立ち、各候補が警戒を強めている様子が浮き彫りになった。

19日のテレビ討論会で集中砲火を浴びたブルームバーグ氏(左)=ロイター

討論会で最初に標的になったのは、ブルームバーグ氏が市長時代に治安対策として進めた「ストップ・アンド・フリスク」と呼ばれる通行人の所持品検査だ。対象が黒人やヒスパニック系に著しく偏っていた点について、サンダース上院議員(78)が「黒人らはひどい扱いを受けていた。それではあらゆる人々の力を結集できない」と指摘した。

ブルームバーグ氏は「そうなってしまったのを恥ずかしく思う。制御がきかなくなった」と釈明した。ただ、ウォーレン上院議員(70)は「問題は結果ではない。最初から黒人らを標的にする意図があった」と人種差別的だったと畳みかけた。

ブルームバーグ氏が情報サービス企業の経営者だった際、女性従業員に下品な言葉を使ったとされるセクハラ問題もやり玉にあがった。同氏は「彼女らはわたしの冗談を気にいらなかったようだ」などと説明。討論会の最中、同氏の陣営は「マイク(ブルームバーグ氏の愛称)はいかなる差別やハラスメントも認めない」と擁護する声明を出した。

ブルームバーグ氏は反転攻勢も試みた。指名争いで首位を争う左派のサンダース氏には「あなたではトランプ大統領に勝てない」と訴え「私は複雑で巨大な市を動かす方法を知っている」と12年にわたるニューヨーク市長の経験を力説した。格差批判を繰り広げるサンダース氏を「最も有名な社会主義者は、3軒も家を持つお金持ちだ」などと皮肉ってみせた。

ブルームバーグ氏は中道派の候補として2019年11月に遅れて出馬表明したにもかかわらず、直近の世論調査では3位に浮上した。中道で本命視されたバイデン前副大統領に代わる候補として見過ごせない存在になってきた。他の候補が批判を強めたのはこのためだ。

ブルームバーグ氏の選挙戦は6兆円とも言われる豊富な個人資産を用いたテレビやネット広告が柱だ。選挙集会でも事前に用意された原稿をプロンプターで読み上げるのが常で、当意即妙の受け答えが求められる討論会にはまだ不慣れで、精彩を欠く場面があった。米メディアは討論会の敗者の1人に同氏を挙げて「最初の厳しい試練となった」(米紙ワシントン・ポスト)と評した。

もっとも、ブルームバーグ氏は22日のネバダ州党員集会を含む緒戦の4州を避け、3月3日のスーパーチューズデーから本格参戦する方針だ。2月末の次のテレビ討論会で挽回を図る。

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