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イギリス、ポイント制でビザ発給 年収や学歴で移民選別

【ロンドン=中島裕介】英政府は19日、欧州連合(EU)離脱に伴う新たな移民受け入れ制度の概要を発表した。EU域内の労働者が英国に自由に移動できる仕組みを終了し、単純労働者など低技能の人の英国への流入を排除する。年収や学歴などを基準にポイントを与え、一定のポイントを超えた人材だけにビザ(査証)を発給する。離脱の移行期間終了後の2021年1月から導入する。

これまでEUにノルウェーなど3カ国を加えた欧州経済地域(EEA)の労働者は域内を自由に移動できた。このため東欧などからの低賃金の移民労働者が大量に英国に流入し、16年の国民投票で離脱派を勝たせる要因になった。新制度にはこうした移民の流入を阻止し、高度人材の受け入れに軸足を移すことで国民に離脱のメリットをアピールする狙いがある。

新制度はEU出身とEU域外出身の労働者を同じ扱いにする。ビザを得るには「一定の英語力」「英企業からの正式な求人」「職務上必要な技術」の3項目は必須となる。これに加えて2万5600ポンド(約365万円)以上年収があれば必要なポイントを取得できる。

年収がやや低くても2万480ポンド以上で、政府が認める人手不足の業種や関連する博士号などを持っている人材にはビザ発給が認められる可能性がある。パテル内相は19日の英BBCの番組で「確かな能力を持った人々を優遇して経済を押し上げたい」と語った。

ただ、慢性的に人手が足りない業界や、労働力を移民に頼っていた業種では労働力不足への懸念が高まっている。英産業連盟(CBI)は「すでに失業率が低いサービス業や建設、介護などの業種で人材確保の問題が生じる」と分析する。

英国に在住済みの移民には新制度の影響は出ないものの、外国人排斥の動きを呼び起こす恐れもある。最大野党・労働党は「現在、英国に住んで働いている移民へのメッセージを考えたようにはみえない」と指摘。スコットランド民族党のスタージョン党首は「地域の経済を破壊する」と語った。

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