災害対策・子育て手厚く 福岡県20年度予算案、最大に

2020/2/19 20:15
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福岡県は19日、一般会計で前年度当初比3.7%増の1兆8517億円となる、2020年度予算案を発表した。4年ぶりに過去最大を更新した。17年の九州北部豪雨など自然災害からの復旧・復興と防災・減災に引き続き取り組むほか、幼児教育・保育の無償化といった子育て支援に手厚く配分する。新財源となる宿泊税については宿泊施設の設備助成などに充てる。

小川洋知事は同日の記者会見で「3年連続で災害に見舞われているので復旧・復興、その延長での防災・減災が大事になる。財政健全化に向けてメリハリが付いた予算にしようと工夫してきた」と話した。

県土整備費は0.3%増の1581億円。豪雨災害からの復旧事業には375億円を割り振る予定だ。18年7月の豪雨で氾濫した筑後川支流の山ノ井川や遠賀川支流の庄内川で、堤防のかさ上げ、橋の架け替えなどに取り組む。九州北部豪雨で被害を受けた桂川や赤谷川の改良復旧工事、朝倉市や東峰村での砂防ダム新設も進める。

豪雨で被害を受けた農地の復興策も新たに盛り込んだ。朝倉市などの被災地でこれから就農しようとする人に対し、施設や機械の導入費用を補助する。仮住まいの被災者向けに、引っ越し費用や賃貸住宅に入居する場合の初期費用を助成する。

防災・減災では緊急輸送道路や道路のり面の整備、河川の護岸や地滑り防止対策施設の整備に取り組む。

4月から徴収を始める宿泊税では、初年度の税収を10億5500万円と見込む。観光振興施策では12億円弱を投じる予定だ。旅館やホテルがWi-Fi環境などを整備する際の助成、観光客にレンタカー代助成などに充てる。市町村単位での観光振興に向けて県内各自治体に「宿泊税交付金」も交付する。

子育て支援では19年10月から始まった幼保無償化で、119億円を計上した。児童相談所の体制強化や里親養育の推進なども打ち出した。

教育では新たに高等教育無償化として福岡女子大学と九州歯科大学、福岡県立大学の県立3大学と私立専門学校について、授業料や入学金の減免をする。

歳入では県税等が地方消費税率の引き上げを受けて8.4%増の8901億円を見込む。税収増に伴い、政策経費をどの程度税収でまかなえているかを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス)はプラス35億円と、27年ぶりに黒字転換する見通しだ。

ただ、高齢化の進展による社会保障費や県債償還のための公債費は増加が続いている。積み立ててきた財政調整基金を取り崩す状況は変わっていない。小川知事は「財政は引き続き厳しい状況にある」と述べた。

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