千曲市、屋代の市道整備関連費を20年度予算案に計上

2020/2/18 19:33
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長野県千曲市は18日に公表した2020年度予算案で、大規模開発を目指す屋代地区の市道の整備に向けた関連予算を計上した。新たな道路は市が商業施設を誘致する開発予定地の主要道となる見通し。同地区の開発を巡っては約30年前から計画があったものの、度々頓挫してきた。道路の整備に伴い、長年滞っていた開発が大きく前進する。

「20年度中にも誘致する企業を決めたい」。同日の記者会見で岡田昭雄市長は強調した。市は屋代地区の開発に向け、来年度予算案で新たな市道「一重山2号線」道路整備事業として1億円の予算を計上した。主な使途は道路の設計や測量などにかかる費用を予定する。岡田市長は「道路や商業施設は5~6年後をメドに完成を目指す」と述べた。

屋代地区の開発予定地は約35ヘクタールで上信越自動車道に平行しており、現在は約240人の地権者が農地などを所有する。交通の要衝地で市の中心地や長野市など近隣都市とのアクセスも良い。一重山2号線は長さ約1.4キロで、開発予定地の中央を走り抜ける。

同地区の開発案は約30年前から度々頓挫してきた。1993年ころには上信越自動車道の建設着手(完成は96~97年)などが発端となり、信州ジャスコ(当時)の進出計画が浮上。ただ、同時期に長野市へのイオンの進出案も明らかになり屋代の計画は立ち消えた。1999年ころにはハイウエーオアシスも俎上(そじょう)にのぼるが、数年後には採算性などの観点から市は断念した。

2015年に近隣地域の須坂市で大型商業施設の建設計画が浮上したのを機に風向きが変わる。長年左右されてきた地権者は16年に協議会を設立し、開発に向けて始動した。17年にはさらに議論を活発化させるために協議会を準備会に格上げもした。

地権者の開発機運の高まりを受け、市も開発を後遅しする。第一級農地である屋代地区に商業施設を呼び込める方策を模索。同地区への交通アクセスを改善するため、上信越道にスマートインターチェンジを整備する計画も進めており、5年後をメドに完成を目指している。

市は現在、開発を進めるうえで地権者の公平性を保つために土地区画整理などの手法を検討している。手法が決まり次第、早ければ22年度にも事業化できる見込みだ。

近年の千曲市は、少子高齢化などで人口減少が進む。新たな企業誘致をてこにした地域経済の活性化が急務となっている。

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