中国、米製品輸入拡大へ追加関税免除 696品目対象
3月から申請受け付け、新型肺炎対応も視野

貿易摩擦
習政権
2020/2/18 19:00
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大豆の生育状況を確認する米国の農家=ロイター

大豆の生育状況を確認する米国の農家=ロイター

【北京=原田逸策】中国国務院(政府)は18日、トランプ政権と合意した米国製品の輸入拡大に向けて追加関税を免除すると発表した。大豆や液化天然ガス(LNG)など696品目を対象に3月から企業の免除申請を受け付ける。対象には医療製品も多く含まれ、新型肺炎に対応するねらいもありそうだ。

米中は14日、貿易協議の1月の第1段階合意に沿い、双方が19年9月発動の追加関税を同時に引き下げた。今回はそれに続く合意履行の動きだ。

1月の合意は、中国が米国からモノやサービスの輸入を2020~21年の2年間で2千億ドル(約22兆円)増やすのが柱だ。合意文書には米国が中国に輸入してほしい商品が列挙してあり、今回の696品目にもその一部が含まれている。

目を引くのは食品だ。最大の輸入品目の一つである大豆のほか、小麦やとうもろこしなどが並んだ。アフリカ豚熱(ASF)のまん延で中国で高騰する豚肉、牛肉、羊肉も含まれる。

もう一つの柱はエネルギーだ。天然ガスや原油、ジェット燃料などを盛り込んだ。米国の農家やエネルギー業界はトランプ大統領の支持基盤とされ、中国に輸入拡大を強く求めてきた。

新型肺炎の影響も見え隠れする。リストには新型肺炎の診断にも活用されるコンピューター断層撮影装置(CT)、輸血や麻酔の設備など多くの医療機器が含まれた。

対象商品を輸入したい企業は3月2日から国務院に輸入金額を申請し、認可されれば金額の範囲内で追加関税が免除される。免除期間は認可から1年間。世界貿易機関(WTO)に通報している通常の関税は残る。

企業は輸入の総額や月ごとの予定など詳しい計画を提出するようだ。関税免除枠は月ごとに割り振られ、ある月の実績が計画に届かなくても未達分の免除枠は持ち越せない。計画を上回る超過分には追加関税がかかる。企業は当初計画通りの輸入実行を迫られ、米中貿易は国家による管理貿易の色彩が極めて濃くなる。

もっとも、新型肺炎の収束はなお見通せず、中国の税関もマスクや防護服などの輸入を最優先し、その他の商品は後回しにしている。当面は米製品の輸入も増えにくい状況が続きそうだ。

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