水素でゼロエネルギー 清水建設、北陸支店を移転新築
清水建設は18日、北陸支店を2021年4月に省エネビル「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」に移転新築すると発表した。電気分解によって生みだした水素で発電し、日常の電力や非常時の電源に活用する。通常のオフィスビルに比べ年間370トンの二酸化炭素(CO2)削減効果を見込む。

金沢市内で4月に着工し21年2月の完成を目指す。産業技術総合研究所と共同開発した容量2000キロワット時の水素利用蓄電設備「Hydro Q-BiC」を導入する。
太陽光発電による余剰電力を活用して水素を製造し、特殊な合金に吸収させて貯蔵。必要に応じて水素を電力に変換して活用する仕組みだ。
地下水や地中熱を空調の熱源として利用するなどの省エネ技術を導入するほか、太陽光発電も活用する。施工期間中からショールームとしても活用し、顧客に水素利用の技術をPRして導入を広げる。