JR東など、BRT自動運転 5年以内に段階的に導入

2020/2/18 15:15
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JR東日本などはバス高速輸送システム(BRT)への自動運転の導入を目指した宮城県内での実証実験を終えた。JR東のほか、ソフトバンク京セラなど9社が参画し、技術を結集。気仙沼線BRTの専用道で車線維持や速度制御、トンネル内走行などを検証した。人手不足で運転手の確保が難しくなる中、自動運転への期待は大きく、5年以内の段階的な導入を目指す。

トンネル内走行の実験も行った

トンネル内走行の実験も行った

実証実験は2019年11月~20年2月14日に、気仙沼線BRTの柳津―陸前横山駅間(宮城県登米市)の4.8キロメートル区間で実施した。18年度の大船渡線での実証実験に続き2回目。走行区間の距離が前回に比べ約11倍に延びたほか、トンネル内走行や車内モニタリング、障害物検知を新たに試した。最高速度も時速40キロメートルから60キロメートルに上げた。

気仙沼線BRTは全区間約55キロメートルのうち84%が専用道で、道路や側道にセンサーなどを敷設しやすい。一般道に比べ技術面だけでなく、法整備の面でも自動運転を導入しやすい環境が整っている。一方、バスの車両幅は2.5メートル程度であるのに対し、車道幅は約4メートルと狭いため、車両制御の精度が問われる。

車両の位置を確認するための磁気マーカーを
道路に敷設した

車両の位置を確認するための磁気マーカーを
道路に敷設した

ソフトバンクは実証実験に高精度位置測位サービスを導入した。全国3300カ所に独自基準点を設けて、衛星からの信号を受信して緯度や経度を誤差1センチメートル以内で計測する。同社は「専用道で実績を積めば、一般道にも応用できる」としている。

トンネル内は衛星からのデータが途切れやすいため、車両の位置を確認するための磁気マーカーなどを道路に敷設。見通しの悪い地点には障害物検知センサーを側道に設置し、300メートル弱手前で車両に情報を伝える。

車内を5つのカメラで監視するシステムも導入した。走行中の乗客の移動や速度超過を把握できる。車内の状況に応じて信号を赤に変えることもできる。

前回の実証実験に比べ、BRTの通常運行に近い形で行ったものの、自動運転レベルは左右移動と加減速の両方を制御する「レベル2」の段階。停留所の監視や法整備など運用面での検証は手つかずのままだ。

JR東の浦壁俊光執行役員(技術イノベーション推進本部統括)は「あと何回かは検証が必要」とした上で、当初は運転手の補助として自動運転の導入を目指す意向を示した。さらに「5年以内に段階的に導入したい。将来は(限られた区域で人の操作が不要の)『レベル4』を目指す」と語った。

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