千葉県、被災時のプッシュ型支援検討 最終報告案

2020/2/17 19:46
保存
共有
印刷
その他

千葉県は17日、2019年の台風・大雨の対応に関する検証作業の最終報告案をまとめた。情報収集や被災地への人的・物的支援の面で県の対応が不十分だったと分析。改善策として今後は被災地に県職員を早期に派遣し、現地のニーズを迅速に把握する。被災地の要望を待たずに物資を送る「プッシュ型支援」の効果的な運用方法を検討する方針も明記した。

有識者会議では県と市町村の連携不足を指摘する声が相次いだ(17日、千葉県庁)

有識者会議では県と市町村の連携不足を指摘する声が相次いだ(17日、千葉県庁)

同日開いた外部有識者による検証会議の場で報告案を提示した。有識者の助言や指摘を反映し、20年度中に最終報告書を作成する。

台風15号での情報収集の課題として、被災市町村から被害情報が上がってこなかったり、県の情報連絡員(リエゾン)の派遣が出遅れたりした点を指摘。今後は各市町村を担当する連絡員を事前に選定し、災害発生時には迅速に現地に派遣する体制を整える。

災害後に県が実施した市町村アンケートによると、台風15号では連絡員が急きょ派遣されたこともあり「連絡員が役割を理解していない」と不満を訴える声もあった。被災地で的確な行動が取れるよう、市町村の担当連絡員に選定した職員には平時からの研修を通じ、災害対応の基本を身に付けさせる。

台風15号では県の備蓄物資に関する市町村への周知が不十分だったり、被災地に物資を運ぶトラックが不足したりと物的支援にも多くの課題があったと指摘した。今後は県の連絡員が現地のニーズを確認し、必要な救援物資を手配する体制を構築する。

従来は被災地の求めに応じ物資を送る「プル型支援」が中心だったが、プッシュ型の要素を取り入れた支援体制の検討も進める。プッシュ型は需給のミスマッチが生じる可能性もあるが、派遣した連絡員が現地ニーズを的確に把握することで混乱を回避するねらいだ。

同日の有識者会議では最終報告案が示した課題や反省点に対し、吉井博明座長(東京経済大名誉教授)が「いずれの点にも共通しているのは県と市町村との連携不足だ」と指摘。ほかの委員からも県と市町村の災害時の連携強化が必要だとの意見が出た。

会議終了後、吉井座長は県と市町村の連携について「事前に顔が見える関係をつくっておくことが必要だ。関係ができていれば(被災地が)ひどくやられている状況を把握でき、しっかり対応できたはずだ」と記者団に述べた。

電子版の記事が今なら2カ月無料

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]