藤田観光、箱根に重点投資 23年に新ホテル開業

2020/2/17 17:30
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家族客や訪日客などの受け入れ体制を整える(イメージ)

家族客や訪日客などの受け入れ体制を整える(イメージ)

藤田観光が神奈川県箱根町に重点投資する。2023年に新ホテルを開業し、同じ敷地内にある温泉テーマパークも順次改装する。同町では高級ホテルや若年層向けのホテルの新設が相次ぐなど事業環境が変化している。国内外の観光客や日帰り・宿泊客の双方が利用できる施設を整備し、幅広い需要を取り込む。

藤田観光が20~24年の中期経営計画の柱として、1940~50年代から開発してきた箱根小涌園エリアの再開発を掲げた。新ホテルは23年1月に開業予定で、150室の客室、大浴場やビュッフェ型のレストランなどを設ける。価格帯は1人1万5000円程度からと値ごろ感を高め、家族客や訪日外国人客をターゲットにする。

同社は17年に比較的単価の高いホテル「天悠」を開業した。その後、町内では高級ホテルの開業が相次ぎ「箱根全体を見渡した時、一番必要なレンジが足りない」(恩田豊執行役員)とみて新ホテルを開業する。新ホテルは隣接する温泉テーマパーク「箱根小涌園ユネッサン」と主な客層が近い家族客らを取り込む。

23年にかけてユネッサンのリニューアルも施す。20年には「森の湯」で貸し切り風呂を拡充。21年をメドに「水着ゾーン」付近に新施設を設け、23年までに「賑(にぎ)わいゾーン」と名付けたエリアで周辺の宿泊者や訪日客が食事や夜間の娯楽を楽しめる施設を整備する方針だ。

藤田観光は一連の再開発で、小涌園周辺を宿泊しながら丸2日間楽しめる観光リゾートとして再整備する方針だ。箱根町での事業を中核とする「リゾート事業」の売上高を19年12月期の57億円(部門再編後)から24年12月期の84億円に引き上げる。

箱根町では新ホテルなどの開業が相次いでいる。1月に英インターコンチネンタル・ホテルズ・グループが高級ホテル「ホテルインディゴ箱根強羅」を開業。7月には老舗ホテル「富士屋ホテル」が改装オープンし、20年秋にはオリックス不動産も新旅館を開業予定だ。一方で19年にはシマダハウス(東京・渋谷)が若年層らをターゲットにした旅館型ゲストハウスを開業するなど、宿泊施設の多様化や競争激化が進んでいる。

同町では噴火警戒レベル引き上げで19年5~11月中旬まで大涌谷周辺の立ち入りを規制。10月には台風19号による土砂崩れで箱根登山鉄道が長期運休を余儀なくされた。最近は新型コロナウイルスの感染拡大によるキャンセルも発生している。厳しい集客環境が当面続くと見込まれる半面、人口減少や訪日客増加などを見越した観光業界の投資が活発化している。

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