李嘉誠氏がトップ陥落、20年の香港長者番付
304億ドルの李兆基氏が上回る
【香港=木原雄士】米誌フォーブスが発表した2020年の香港長者番付で著名な実業家、李嘉誠氏(91)が21年間守ってきたトップの座を明け渡した。不動産大手、恒基兆業地産(ヘンダーソンランド)の創業者、李兆基氏(92)の純資産が前年比1%増の304億ドル(約3兆3千億円)と、7%減だった李嘉誠氏の294億ドルをわずかに上回った。

「四叔(4番目のおじさん)」のニックネームで親しまれる李兆基氏は、不動産を中核にガスやフェリー、ホテルなど複数の上場企業を持つグループを一代で築き上げた。投資の達人とされ、米中貿易摩擦など相場の不透明感が強まるなかで資産を増やした。

李嘉誠氏は長江和記実業(CKハチソンホールディングス)の創業者。資産の減少は主に保有する企業の株式が目減りした影響とみられる。
3位は不動産大手の新世界発展や宝飾品の周大福珠宝集団を率いる鄭家純氏(73)で、純資産は一族あわせて207億ドル。4位は不動産大手、華人置業トップを務めた劉鑾雄氏(68)の169億ドルだった。フォーブスによると、上位50人のうち22人が資産を減らしたものの、全体の資産額は前年より7%増えた。
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